安倍首相 悪夢再び!「農水相」と「お友達」で内閣崩壊・・・西川辞任と下村文科相裏金疑惑

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   政治混迷の季節がまた始まった。西川公也農水相が利害関係のある業界、とりわけ砂糖業界からの献金が問題視されてクビを切られた。『週刊新潮』によれば、安倍首相にとって農水相というポストは「鬼門」だそうだ。たしかに第1次安倍内閣の農水相・松岡利勝氏は事務所費問題を批判され、自殺してしまった。後任の赤城徳彦氏も事務所費問題や「バンソーコー記者会見」で顰蹙を買ってクビになった。続く遠藤武彦氏も農業共済組合からの掛け金不正受給でわずか8日間で辞任している。こうした農水相の不祥事での交代が政治不信を招き、第一次安倍内閣は崩壊していったのである。

   週刊新潮は疑惑は払拭できると強気だった西川氏を辞任に追い込んだのは、安倍首相の意を受けた菅義偉官房長官だったという。そこには安倍首相の「同じ轍は2度と踏まない」という強い決意があったようだ。だが、福島第一原発の汚染水が港湾外に流れ出ていることを10か月も隠していた東京電力のように、この内閣の汚染水漏れもそんなことでは収拾がつきそうにない。

   『週刊文春』が安倍首相の「お友達」である下村博文文科大臣が「塾業界から違法献金」を受けていると報じている。下村氏は父親の事故死で苦労して早稲田大学に入学し、在学中から学習塾を経営していたという。卒業後は「博文進学ゼミ」を会社化して本格的に塾経営に乗り出した。その後は都議を経て1996年に衆議院議員に初当選。文教族として実績を積み上げながら、学習塾の経営者などを中心にした全国網の後援会「博友会」が組織されていった。

   学習塾の期待を集める業界出身初の国会議員なのだ。われらが業界の星が念願の文科大臣にのし上がったのである。だが、しがらみが強ければ強いほど、口利きや献金には敏感になるべきだが、どうもこの先生、そうではないようなのだ。

   週刊文春によれば、博友会の名前を冠にする下村氏の後援会は10団体。このうち政治団体として届けがなされているのは東京都選管に届け出されている博友会だけだそうだ。毎年、全国にある博友会に下村先生が講演に訪れたり懇親パーティも開かれているのだが、政治団体として届け出されていないから、資金の流れは一切表に出てこない。

   下村事務所は東京以外は政治団体ではなく、任意団体だから届け出する必要はないと説明するが、週刊文春が取材した結果、これらは政治団体そのものだというのである。東北博友会作成の文書には「下村博文議員を応援する人々による全国組織」とあり、下村氏もフェイスブックで「私の全国にある後援会の一つである中部博友会講演会で、名古屋に来ています」と書いている。だが、2009年、2011年の所得報告書には後援会の謝礼(最低30万円だそうだ)の記載はないという。週刊文春は「講演料を『裏金』として受け取っていた可能性がある」と追及する。各博友会は年会費を取っているが、これが寄付にすり替わっていると指摘する。それ以外にも下村氏の周りには「黒い人脈」があると書いている。

   政治資金に詳しい上脇博之神戸学院大学法科大学院教授は、博友会は実態を見ると任意団体を装った政治団体で、下村氏が実質的な代表者だと見なされれば、5年以下の禁固又は100万円以下の罰金に処せられる可能性があるという。さらに、支払い義務が生じる年会費として受け取っていたものを、小選挙区支部の収支報告書に個人の寄付として記載してあるなら大問題だとし、「代表者である下村氏が事情を承知しているのであれば、虚偽記載や、場合によっては詐欺に当たる可能性」があるという。

   この問題はさっそく26日(2015年2月)の衆院予算委で柚木道義委員(民主党)が取り上げた。だが、<下村氏は「寄付や、パーティー券の購入などはない」と述べ、政治資金規正法違反の疑いがあるとする報道内容を否定した>(26日の『asahi.com』より)

   しかし、六つある博友会の一つで近畿博友会の会長という男性は朝日新聞の取材に対し、<「年1回、下村さんのパーティーをしている。(下村氏が代表の)自民党東京都第11選挙区支部に1人あたり12万円を納めてもらう呼びかけもしている」と話しており、下村氏の説明と食い違っている>(同)と、この程度の答弁で収まりそうにはない。

   週刊文春は安倍首相と考えが極めて近い田母神俊雄氏(元航空幕僚長・66)が、都知事選で集めた政治資金を「選挙での買収など不正に使われた」ことを示す内部資料を田母神事務所から入手したとし、警視庁が重大な関心を寄せていると報じている。いやはや、浜の真砂は尽きるとも世に怪しい政治家の種は尽きまじか。安倍政権も屋台骨がグラグラと揺れてきているようである。

読売新聞ドン・渡辺恒雄の根回しで早くも決まっている「新聞は消費税軽減税率」

   2017年4月には消費税再増税が行われるが、そこでは「軽減税率の導入」が決まっている。『週刊現代』によれば、米、味噌・しょうゆ、塩・砂糖、肉や魚、卵、野菜などは対象になるそうだが、パンやケーキ、冷凍食品などはまだどうするのか決まっていないという。

   それなのに日用品とは思われない新聞が、早くもこの対象になることが決まっているというのである。読売新聞のドン・渡辺恒雄氏がロビーイングした成果だというのだが、そのために政権批判に手心が加えられていたとしたら、国民はたまったものではない。

   新聞は昨年4月に実施された消費税増税の影響もあって、この1年で読売新聞は約66万部、朝日新聞が約50万部も部数を減らしている。2年後の消費税増税でも大きく部数を減らすことは間違いないから必死なのであろう。だが、真っ当な政権批判も大企業批判もできない新聞に読む価値などあるはずはない。部数減は読者がそうした体制ベッタリの御用新聞に成り下がった大新聞への批判からである。それに気がつかないのでは、新聞離れはますます進むこと間違いない。

10兆円もの税収が消えていく「大企業法人税の抜け道」租税特別措置の優遇

   『週刊ポスト』のアベノミクス批判がますます冴えている。今週は大企業だけが持つ巨大な「免税特権」に斬り込んでいる。安倍首相が「3本の矢の経済政策は確実に成果を上げている」「昨年、過去15年間で最高の賃上げが実現いたしました」などと吠えているのは嘘だという週刊ポストの主張は、いまさら書くまでもないだろう。私の畏友・高須基仁氏はサイゾーの連載で、安倍は「言葉のハリボテ」だと喝破している。

   大企業も「日本の法人税は高すぎるから引き下げろ」と喧伝しているが、これも実は嘘で、週刊ポストによれば日本の中小企業を中心に7割以上が法人税を払っていないし、利益を上げている企業でも、実際の税率は非常に低い。

   たとえば、連結決算で2兆4410億円もの税引き前純利益となったトヨタは「5年ぶりに法人税を納付した」が、実際に負担した税率は22・9%、キャノンが27・6%、武田薬品工業は18・8%でしかない。本来はもっと多くの税収があるのに、10兆円ものカネが消えているというのだ。それは<「日本の法人税には数多くの税制上の『特典』があり、その中でもとくに不公平で不透明なのが租税特別措置(租特)と呼ばれる特例です」(峰崎直樹・元財務副大臣)>。この租特を使って法人税を大きく引き下げることができるというのである。

   そのカラクリに斬り込んだのが国税庁OBで税務会計学の権威である富岡幸雄・中央大学名誉教授だ。<「法律で規定されている88項目ある租税特別措置の適用状況(2012年度)を見ると、適用件数が132万3396件で、それによる減税効果は総額1兆3218億円。しかも、その半分近い47・72%の6308億円は資本金100億円超の大企業703社への減税だった」>

   まさに大企業優遇制度だ。租特のなかでも特に減税効果の大きい「試験研究費の税額控除」でトヨタは約1342億円の減税を受けているというのだ。数々の特典を受けているにもかかわらず、企業はこうしたことを公表するのを嫌がり、既得権としているのだ。

<「2年後に消費税を上げるならば、一部の企業に偏った減税である租特にメスを入れて税制の公平を取り戻さなければ国民の理解は得られない」(森信茂樹・中央大学法科大学院教授)>

   <法人税減税と租特の減税特例を同時に与える不公平税制を極大化させる>アベノミクスは週刊ポストのいうとおり「欺瞞」でしかない。国民はもっと怒って当然だ。

忙しい母親に「迷惑かけられない」不良グループに暴行されても黙ってた上村遼太君

   川崎市立大師中学1年生の上村遼太君(13)が無残に殺され事件は、週刊新潮、週刊文春でやっているが、読むのがつらくなる。2月20日早朝、多摩川の河川敷で発見された遼太君の遺体は全裸で、「死因は、首の後ろから横にかけて、鋭利な刃物で複数回、執拗に切りつけられたことによる出血性ショックです」(捜査関係者)

   剥がされた衣服は少し離れた公園の女子トイレで焼かれていた。週刊文春によれば、遼太君は島根県の隠岐諸島・西ノ島にある西ノ島町で暮らしていたが、離婚して母親がひきとり、川崎に移り住んだという。バスケットが大好きな明るい少年だったが、中学に入り不良グループに入れられ、抜けたいというと何時間も執拗な暴行を受けることがあったという。

   8人組のグループで、リーダー格のAは川崎市内の定時制高校に通う18歳だそうだが、<現時点でAやそのグループが犯人だと断定することはできない>(週刊文春)ようだ。

   しかし、<河川敷近くの防犯カメラには、遼太君を含む四人以上の人物が歩く姿が映っており、自転車を押す者もいた。彼らが戻ってきた時の映像では人数が一人減っていたため、警察は集団暴行の可能性があるとして、調べを進めている>(週刊文春)

   犯人逮捕は時間の問題であろうが、そいつらが未成年だったら少年法の適用を受け、わずかな期間でまた娑婆に戻ってくるのだろう。やりきれない思いがする。

   2月14日の夜、遼太君から「ヤバイ、殺されるかもしれない」というメッセージが携帯に届いた女子生徒はこう話している。<「一月下旬には、『高校生たちの仲間をやめて、ちゃんとまじめになって、いろんな中学の友達と遊びたい』というメッセージも送られてきていたんです」>

   育った西ノ島が好きだったバスケ好きの少年が、都会で出会ったワルたちに脅され、バシリをやらされた挙げ句、命まで奪われてしまったのかもしれない。遺体があった場所には多くの花束が置かれ、彼が好きだったバスケットボールもあるという。多くの寄せ書きの中に「今までありがとう」という言葉があるそうだ。遼太君は働くのに忙しい母親には「迷惑をかけられない」と相談しなかったという。ここまでいく間に彼を救えなかったのだろうか。13歳の悲痛な叫び声が聞こえるような気がする。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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