博物館テロでイスラム過激派2組織が犯行声明!『イスラム国』2人の勇士が実行

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   北アフリカ・チュニジアで18日(2015年3月)に起きたイスラム過激派による博物館襲撃事件は、観光客19人を含む23人が死亡、多数が負傷した。日本人は女性3人が死亡し3人が負傷した。襲撃犯のうち2人は治安部隊に射殺されたが、事件について「イスラム国」など2つの声明が出され、背後関係は依然としてわかっていない。

首負傷した結城ノブ子さん「銃声したので逃げたら撃たれた」

   埼玉・狭山市の宮崎チエミさん(49)、遙さん(22)の母子と東京・荒川区の成澤万知代さん(66)が死亡し、母娘2人と75歳の男性が負傷した。いずれも地中海をめぐる豪華クルーズ船ツアーの参加者で、下船後に博物館を訪れた。

テロは終らない

   襲撃は観光客が博物館前でバスを降りるのを狙ってはじまり、銃撃で多くがその場に倒れた。逃げのびた人が博物館に駆け込むと襲撃犯もこれを追って館内になだれ込み、銃撃を続けた。館内には200人ほどの観光客がおり、襲撃犯人質にとって立てこもったが、約2時間半後に治安部隊が制圧した。射殺された2人は、体に爆弾を巻き付けていたという。

   首を撃たれ重傷を負った結城ノブ子さん(68)の話では、やはり首などを撃たれた娘の法子さん(22)と一緒に博物館内にいたが、銃声を聞いて反対側へ逃げたところ、銃を持った男たちに阻まれ、戻ったところを別の男たちに撃たれた。

   「イスラム国」はネットに「2人の勇士が実行した」と犯行声明を出したが、別の過激派組織「アンサール・アル・シャリア」も「はじめは国会議事堂が標的だったが、治安部隊に阻まれたため博物館に変更した」と声明を出した。両者の関係や声明の信憑性はなお不確かだ。チュニジア政府は襲撃に加わった5人とこれに関わった4人の計9人の身柄を拘束したと発表した。

   チュニジアからは3000人がイスラム国に参加しているといわれ、各国の中で最も多い。射殺された襲撃犯は隣国リビアから帰国していた。リビアで過激派勢力から軍事訓練を受けていたと見られ、今回の襲撃は帰国テロの一種ともいえるようだ。今後も「イスラム国」からの帰国してテロを起こす可能性は高い。

   敬愛大学の水口章教授は「アラブの春のあと、チュニジアはイスラム穏健派とリベラル派による内閣ができ、民主化が進んだが、一方で過激派の居場所がなくなった。経済は必ずしもよくなっておらず、高学歴でも職がないなどの不満が過激派の温床になっています」と解説する。

北アフリカに根を張る別グループ「アンサール・アル・シャリア」

   チュニジアの人口は1089万人だが、観光客は627万人(2013年)という観光立国だ。基幹産業へのテロは政府にとっては痛い。治安対策の厳しさはかつての独裁政権下並みともいわれるのもそのためだが、「イスラム国」からの帰国者の存在は不気味だ。

   キャスターの齋藤孝は「こうなるとどこにいても安心できないというのが実感ですね。テロの場合は犯人が捕まってもそれで終わらない」という。

   司会の夏目三久「過激派組織の関係はどうなっているんですか」

   水口教授はアンサール・アル・シャリアについて、「チュニジアだけでなく、イエメン、リビア、エジプトにも似た組織があり、シャリア(イスラム法)を受け入れる人たちのゆるやかな連帯があります。これに『イスラム国』、アルカイダがどう絡むのか。非常に危険な状況です」

文   ヤンヤン | 似顔絵 池田マコト
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