チュニジア襲撃犯「裕福な家庭の高校生」無断欠席してリビアで軍事訓練

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   チュニジアの博物館襲撃で治安部隊に射殺された実行犯2人が、博物館内を歩き回る映像が防犯カメラに残っていた。2人は昨年12月(2014年)にリビアで軍事訓練を受け、フランス経由でチュニジアへ戻ったこともわかり、襲撃は複数の国にまたがる組織的な動きだったことをうかがわせる。

   この事件では、日本人3人を含む21人の観光客が死亡した。チュニジア政府が当初23人としていたのは、襲撃犯2人を含めていたためだった。

第3の男は逃走!現場指揮官か?

   公開された博物館内の映像には、普段着で館内を移動する2人が写っていた。銃を手に覆面のように帽子を目深にかぶっていて、観光客を探しているようにも見える。階段を降りてきた男性と鉢合わせしたが、2人はこの男性を見過ごし、男性は足早に去って行った。観光客なら発砲していたはずだ。

洗脳はとけない

   カイドセブシ大統領は「われわれが確認した実行犯は3人で、監視カメラにも写っていた。3人目の男は逃走中だ」と話し、警備に不備があったことも認めた。映像の男性が3人目なのかどうかはわからない。2人に驚いた様子はなく、会話を交わす様子もなかった。

   ロイター通信などによると、3人目の実行犯は作戦を指揮したとみられ、過激派の活動家として知られていた人物だという(他のワイドショーは名前も顔写真も出していたが、「あさチャン!」はなし)。チュニジア政府はすでに国内外の20人を拘束し、うち10人は直接襲撃に関与したと見られるという。

父親「リビアに行ってから病気(洗脳)になってしまった」

   射殺された実行犯2人はハーテム・ハシュナウイ(20)とヤシン・ラビディー(年齢不詳)で、ハーテムはまだ高校生だった。成績不良で小、中、高校でそれぞれ1回留年しているため20歳になっていた。12月の期末試験のあと無断欠席していた。

   ハーテムの実家は首都チュニスから300キロの村の資産家で、広大なオリーブ畑を持ち、一帯でよく知られている名家だという。ハーテムは5人兄弟の末っ子で、経済的には恵まれた環境にあり、6月には大学入試の資格試験を受ける予定だった。

   父親は「礼拝をきちんとする恥ずかしがりやの息子だったのに、リビアへ行って病気に(洗脳)されてしまった」と嘆く。リビアからの電話では「チュニスにパスポートを置いてきた。これからイラクへ向かう」と話していたという。

   もう1人のヤシンについては、親族は「普通の若者で、みんなと同じように働いたり大学で勉強したりしていた。だれにどうやって勧誘されたのかまったくわからない」という。2人の接点もわかっていない。

   キャスターの齋藤孝「洗脳はもの凄く強力で、入ったらもうダメ。だから、最初のきっかけを切らないといけない。接触を断たないといけないんですね。自爆テロに子どもを使っているのと同じです」

   国際開発センターの畑中美樹・研究顧問は「民主化のアイロニーです。アラブの春で独裁政権が倒れて、人々はこれで世の中が変わると思ったわけですが、独裁政権を支えていた軍・警察が弱体化して、反政府派が世の中に出てきて、治安も悪くなってしまった」と話す。民主化は過激派も活動しやすくなるということだ。

   司会の夏目三久「こういうことが繰り返されないよう願うばかり」とコメントしたが、現地はそんな悠長なことはいってられまい。

文   ヤンヤン | 似顔絵 池田マコト
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