<エイプリルフールズ>
達者な役者たちが「七人七様の嘘」やがて浮かび上がる「本当」・・・古沢良太の職人芸的脚本が見事

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(C)2015フジテレビジョン
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   対人恐怖症の清掃員・新田あゆみ(戸田恵梨香)は、一夜限りの関係を持った天才外科医・牧野亘(松坂桃李)に妊娠を告白。皇族の櫻小路夫妻(里見浩太朗・富司純子)は生まれて初めて入るハンバーガー屋でお忍びデートを満喫。時代遅れのヤクザ・宇田川勇司(寺島進)は小学生の女の子(浜辺美波)を誘拐し、風俗に売り渡そうとしている。11歳のときに行方不明になった男(生瀬勝久)はムジャンガ島で生きていたことが判明し、42年ぶりの涙の帰還などなど。嘘に溢れる街を舞台に、バラバラに起きる事件が絡まり合って大騒動に発展する。

愛すべき嘘つきたちのエイプリルフールの1日

   この映画の魅力は古沢良太のオリジナル脚本だ。7つのエピソードの中に27人のキャラクターを押し込み、自在に操って繋がっていくさまはまさに職人芸である。

   事件と事件を結ぶのは数々の「嘘」。嘘で溢れているから、話が進むにつれて「なにが本当なのか」が見どころになっていく。そして、嘘が本当に変わる瞬間、登場人物たちの人生と生活が浮き彫りになる。

   登場人物が多いだけに、描き足りない部分やご都合主義的な展開も垣間見えるが、幅広い客層に支持されるエンタメ作品であることは間違いない。

   エイプリルフールの1日を舞台にした映画だが、嘘はこの世に溢れている。嘘を笑い、我が身を振り返って、ちょっと身につまされる映画だ。

野崎芳史

おススメ度☆☆☆☆

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