外国人観光客呼び込め!ビッグデータ分析でわかった意外な人気スポット

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   昨年(2014年)1年間で日本を訪れた外国人観光客は1000万人の大台を超え、1341万人と過去最高を記録した。最初は団体ツアーで日本を訪れ、2回目以降はリピーターとして個人で訪れる傾向がある。6割はこうしたリピーターだ。

   彼らは日本のどこへ出かけているのか。スマートフォンで足取りを追い、ビックデータとして集めて分析した。旅行中に消費する総額は2兆円超で、経済効果は大きい。政府は5年後の目標として2000万人を掲げている。

「渋谷スクランブル交差点」リピーターたちの定番コース

   ビッグデータ―の分析でわかったのは、東京と大阪を結ぶ富士山や京都をめぐるゴールデンルートと呼ばれる定番コースのほかに、意外なスポットが外国人に人気だった。JR渋谷駅前のスクランブル交差点だ。3000人が行き交う雑踏の様子が珍しいらしい。海外のネットサイトやガイドブックにはスクランブル交差点が東京で必見の観光ポットとして取り上げられている。

   なぜ世界的な観光地になったのか。外国人向けに日本の観光ガイドブックを書いたティム・ホーニャック氏は「観光名所としてつくられた東京スカイツリーは素晴らしいですが、私は渋谷ほど面白いとは思いません。なぜなら、渋谷の交差点は日常の中で自然に生まれたから。外国人にとっては、観光客向けに作られた施設では味わえない本物でユニークな経験をすることが大事。こうした場所こそ個人観光客を呼び込むヒントがあります」と指摘する。

   もう一つ、これもヒントの一つと言える場所が山梨県にあった。比較的新しい五重塔で、「ここからの富士山が絶景なんです」とタイから来た若い男女が話している。日本人はほとんどが知らなところだが、タイの旅行ガイドブックでは紹介されているという。

ネット発信で認知度あげた東京・馬喰町の小さなホテル

   ネットへの情報発信で成功しているケースもある。300軒以上の卸売業者が軒を連ねる東京・馬喰町の問屋街だ。その一角の15軒ほどのホテルがリピーターに人気だという。4年ほど前から外国人客が目立つようになってきただが、その先駆けとなったのが、ある小さなホテルが始めたのがインターネットの口コミサイトの活用だった。チェックアウト時に「ぜひサイトに感想を書き込んでほしいと」声を掛けた。そのサイトは利用客の感想によってホテルのランク付けを行っている。このホテルは昨年、日本の「お値打ちホテル」4位にランクされた。

   キャスターの国谷裕子「一番肝心なのは外国人観光客が感じる不安、不便、不満に対しどう感度を上げていくかですね。どうすればいいんでしょうか」

   外国人観光客の実態に詳しい文京大学の高井典子准教授はこう解説した。「担当者の人材育成です。自分で海外に出て不安、不便、不満を実際に体験し、そこから地道に学び取ることです」

   リピーターの心を掴み繰り返し呼び込むには、地道な努力しかなさそうだ。

モンブラン

NHKクローズアップ現代(2015年4月8日放送「観光にビッグデータ!?~外国人呼びこむ新戦略~」)

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