無関心論者も心動かされた「天皇皇后・慰霊の旅」マイホーム皇太子夫婦に引き継がれるか祈りの姿
<戦後70年・日本の肖像 第2回 日本人と象徴天皇」(NHK総合)

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   筆者の知人は今上天皇が皇太子のころ、彼のことを「戦犯の息子」と呼んで毛嫌いしていた。皇室のテレビ番組など絶対に見なかった。このシリーズでは「元戦犯の息子」が皇太子時代、民主主義の先進国・アメリカから呼ばれたヴァイニング夫人の大きな影響で(番組ではヴァイニング夫人の事は触れず)、極めて憲法を順守する平和主義者として成長し、即位して後も象徴天皇道を真っ直ぐに歩く姿を、外国訪問の度に忠実に写した映像で追ったものである。
   薬の副作用か、浮腫んで赤く上気した頬をして、3,000キロも南のペリリュー島まで慰霊の旅をすることは、八十路越えの身ではきつかろう。傍らの皇后も、毎度、流行おくれの肩パッド・ファッションは何とかしてほしいが、息子の嫁とは似て非なる自己犠牲の権化として夫の傍らに寄り添い、戦没者を悼む。皇室無関心論者の筆者にして、天皇皇后の慰霊の旅姿には心を動かされるものがある。
   司会は三宅民夫、コメンテーターはノンフィクション作家の保坂正康と政治学者の御厨貴。彼らのいうには「学ぶ天皇から祈る天皇になった」。学ぶ天皇とは、皇太子時代、沖縄で火炎瓶事件があって以来、彼は60人以上の専門家を招いて学んだとか。勉強して詳しくなった沖縄はじめ、南方の島々に生涯をかけて祈りの旅に出る。翻って頼りない今の皇太子とその妃の、マイホーム姿が国民の心配であるが、当然のことに全く番組では触れられなかった。ああ。(放送2015年4月19日21時~)

(黄蘭)

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