2018年 7月 20日 (金)

原作・脚本・音楽一流どころ揃えてドラマはダメにしたNHK演出家!鼻白む独りよがり「ほら面白いでしょ、わくわくするでしょ」が透けて見える
<64(ロクヨン)第1回~第3回>(NHK総合)

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   原作が横山秀夫で脚本が大森寿美男、音楽が大友良英と一流どころを揃えていて、面白くならないわけはないのに、何故か視聴率は超低空の2.9%(第2回)。わかる気がする。初回は中々迫力もあって、かつての「ハゲタカ」や「外事警察」など硬派なサスペンスもののトーンが出ていた。ある夕刊紙では今期一番と褒めてあった。
   ところが筆者の期待に反して2回目からはつまらなくなった。D県の県警広報室、広報官の三上義信(ピエール瀧)が、内的には警察庁長官の来県にまつわる陰謀との闘争、外的には記者クラブとの闘争で日々神経をすり減らす姿が描かれる。彼の娘は家出して行方知れず、たった1月の数日しかなかった昭和64年に起きた未解決誘拐事件の遺族との難しい折衝など、複雑多岐な事象が同時進行する。
   話としては面白いのだが、演出家が「面白いでしょ、わくわくするでしょ」と物語に酔っていて、独りよがり。見ている方は醒めてしまうし、シーン転換の度に「こいつは誰だっけ?」と人物についてゆくのが精一杯。長年のドラマ通でさえそうなのだから、普通の視聴者は「ちょっと目を逸らしたらわからなくなっちゃった」と見るのをやめるだろう。
   ある意味、脚本が材料の多さに混乱しているともいえる。ピエール瀧は柄としてはぴったりなのだが、決して上手くはない。県警本部長・辻内に扮した古今亭菊之丞が新鮮だ。未解決の64にそっくりの事件が再発して、その成り行きがどうなるか。(放送2015年5月2日22時~)

(黄蘭)

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