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新幹線自殺放火「林崎春生」歌手を夢見て岩手から上京・・・ギター抱えて西荻窪で流し

   東海道新幹線の車内で自殺放火した林崎春生容疑者(71)はどんな男だったのか。東京・杉並の一人住まいだったアパートに近く、40年来のつき合いという夫婦はこう話している。岩手県出身で2人兄弟だと語っていた。40年前に歌手をめざして上京、ギターをかかえて流しをしていた。

「歌はうまかったね。人気はあった」「北島三郎の兄弟仁義やなみだ船なんかを歌っていたわ」

   仲間と草野球チームを作ったこともある。小柄だが運動神経はよかったそうだ。

35年間加入の年金2か月24万円「暮らしていけない」と1か月前から不満

   15年から20年前に西荻窪の飲み屋街で配った名刺の肩書は「歌手」だったが、歌う夢をあきらめてからは鉄工所勤めや幼稚園の送迎運転手などの職を転々としていた。働いていた清掃会社ではまじめでトラブルもなく、同僚との仲も良かったという。昨年、清掃会社を辞めてからは飲み屋やパチンコ、競艇に通い、穏やかな生活をしていたが、今年5月(2015年)あたりから年金についての不満をよく漏らすようになった。

   夫婦は「年金が少ないと1か月前からぐずぐず言い始めましたね。おそらくこんなに少ないとは思っていなかったのではないですか」と話す。35年間年金をかけていたが、受給額は2か月24万円で、家賃や健康保険料を引くとほとんど残らないと怒っていたという。

事件の直前、ポリタンク持って「ガソリンスタンドに行くんだ」

   事件前に林崎がポリタンクを持っているのに見かけた夫婦の妻が「夏なのにいらないじゃん。何するの」と声をかけると、「ガソリンスタンドに行くんだ」と答えたという。新幹線の車内カメラには林崎が白いポリタンクをリュックに入れて持ち込む姿が映っていた。

   司会の加藤浩次「なぜ新幹線なのかがわからないですね」

   おおたわ史絵(内科医)「遺書がないことからも、心が衝動で乱れていたのではないでしょうか」

   加藤「遺書もなく、新幹線で。どれも納得できません」

   林崎が持っていた乗車券は「のぞみ」がとまらない掛川行きだった。