ルール違反のどんでん返し!犯人探しの刑事が実は殺人犯・・・清張ものらしくない万事ご都合主義
<月曜ゴールデン 影の地帯>(TBS系)

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   松本清張原作らしい社会派のドラマ。前半はサスペンスを醸成する演出が上手いと思ったが、肝心の謎解きに至ってがっくりきた。社会部の敏腕記者だった田代(谷原章介)はある事件で誤報ととられて地域情報部という閑職に追いやられている。故郷の過疎の村で起きている大学教授失踪に関して、表向きは水源の取材と名乗って関わってゆくうちに、自身も暗い闇の中に巻き込まれてゆく話だ。

   森の中で白い女の影を追うシーンや、重金属公害の調査をしている団体の小屋が、時として出現したり消えたりする映像は、ゾクッとするような怖さがあるが、最後に追い詰めた犯人が、田代が「調べてくれ」と迫っていた地元の刑事その人であったなんて、そりゃ、ルール違反だろう。思いがけない犯人のどんでん返しを狙ったとしても、それ以前に何度も出てきているのだから、バカバカしい。

   病院長にして地元の名士に、田代が面会して問い詰める場面にも、殺人者の刑事(滝藤賢一)は同席している。自分が殺人をそそのかした子分に平気な顔で面会するか?推理もののどんでん返しには、自ずから犯してはいけないルールがあるはずだ。そうでなければ、いくらでも主人公の近辺の人物が「実は犯人でした」とやれてしまって、論理性も無くなる。また、トップ屋の久野(上川隆也)が犯人からしたたかに頭を殴られている場面があったのに、後の方でケロッと生きていたのにも驚いた。万事がご都合主義のドラマ。

(放送2015年7月6日21時~)

(黄蘭)

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