さすがに『出来レース』仕掛けられなかったか?振袖嬢ちゃん足元にも及ばぬ「これぞ民謡」オヤジたちの抜きんでたうまさ
<民謡日本一決定!日本民謡フェスティバル2015>(NHK総合)

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   抹香臭い民謡のコンクールなど筆者には聴く趣味はないが、昨今の余りにも下手くそ歌手だらけのウタバンの中では、全国の民謡大会での優勝者ばかり集めた上に、さらにその中から選抜した上位30人の競い合いだから、ましだろうと見ることにしたのだ。案の定みんなうまかった。しかも、歌の性格上、高齢者歌手も多いが、若い振袖娘も後半には数多くいて、ちょっと嫌な予感がした。
   というのは、この局ののど自慢チャンピオン大会では、少しでも若い参加者が有利で、出来レースっぽくて頭に来るからだ。ところが、今回は並み居る振袖嬢ちゃんたちを蹴散らして、グランプリに輝いたのは「秋田おばこ節」を唄った白髪頭のおじいさん・山野修三、奨励賞は「足尾石刀節」を唄ったおじさん・佐藤信治、もう1人の奨励賞も「南部牛追唄」を唄った中年の中田桂敏の3人。誰一人キャピキャピ娘は入らなかった。目出度い目出度い。
   奨励賞の足尾石刀節の佐藤信治は嫋嫋たる伴奏の間に、コツ、コツと石を打つ音を従えてほぼ完璧な歌唱を聞かせて見事だった。何よりよかったのは、民謡界のプロたちだけが審査員で、彼らの途中の評価の言葉に、「半音位下げたらいい」とか「みんな高音を張り上げて上手いが、土着の匂いに欠ける」など、民謡の歌謡曲化をチクリと指摘したので、自ずから若い娘を局の意図に沿って選べなかったのであろう。本当の意味で賞に値する人たちが選ばれてよかった。(放送2015年8月2日15時5分~)

(黄蘭)
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