2024年 4月 25日 (木)

昔話法廷(NHK Eテレ)
オオカミ殺した「三匹のこぶた」正当防衛か?計画殺人か?面白くてためになる中高生向け法廷ドラマ

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「起訴状」「情状酌量」「執行猶予」など法律用語、裁判の進め方お勉強

   気になる判決は、ドラマでは見せずに視聴者に考えさせるというのが大人としては物足りなく思えてしまうのだが、教育番組としてはこれが正解なのだろう。

   裁判の仕組みはもちろん、「起訴状」「正当防衛」「情状酌量」「執行猶予」などの法律用語、そして敵討ちの概念や、同じ事象でも見方によって正反対の結論が出る、ということが学べる内容になっている。

   たまたまだが、先日、東京地裁に傍聴に行ってきた。ばかばかしいことを大真面目にやるという点では、実は本当の裁判でも変わらない。1件はわいせつなDVDを売っていたおじさんが「わいせつ図画販売目的所持」の罪に問われた事件だった。犯罪の発生場所は山谷の玉姫公園近くの路上で、朝5時半から2時間ぐらい店を広げ、100円で仕入れたものを200円(安い! なんと良心的なおじさんだ)で売り、3年間で7万数千円(トホホ)の利益を得たというものだ。もう1件は駅ビルで若い女性が化粧品を万引きしたというものである。

   確かに犯罪だが、かなりどうでもいいことを、国家資格の最難関である司法試験を突破した優秀な人たちが、(本心はあきれているだろうが)真剣に話し合い、処遇を決めていく。

   この「昔話法廷」に勝るとも劣らない、気づきと学びの多い経験だった。誰でも行けるし何より無料! 一風変わった夏休みのご予定にお勧めだ。

   なお、2件とも裁判長は女性、1件は検事も若い女性で、若くて美人の法曹関係者が活躍しているのは現実であって、決してドラマだけではないこともお分かりになるだろう。もっとも、民間である弁護士より制度上では男女差別のない公務員、すなわち裁判官や検事の方がやりやすいのもまた現実のようだ。(8月10~12日あさ10時放送)

文   カモノ・ハシ
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