2024年 4月 18日 (木)

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首は絶対にもむな!クモ膜下出血やうつ病誘発するデリケート部位

   本を根詰めて読んだり、SEXで疲れたとき(これは私には関係ない)などは首が凝って、ひどいときは痛くて曲がらないときがある。そんな時は、誰しも首を自分で揉んだり、他人に頼んだりマッサージに行って揉んでもらうことがあるはずだが、『週刊現代』はそれはやめないと大変なことになるというのである。

<「ちょっと首がこったな、頭が重いな、という時、あまり意識することなく自分の手で首を揉むのは誰でもやることでしょう。しかし、それは今すぐやめたほうがいい。なぜなら首を強く揉むという行為は、身体にとって百害あって一利なしであるばかりか、病気の原因にまでなるからです」>

   こう警告するのは医学博士で東京脳神経センター理事長の松井孝嘉医師だ。松井医師が書いた「首は絶対にもんではいけない」(講談社刊)が、大きな評判を呼んでいるという。

<「自分で揉むのを避けるのはもちろん、マッサージ器も首には使わないほうが無難です。ましてや、床屋や整体でマッサージを受けるときも、首のまわりはきっぱりと断ったほうがいい」(松井氏)>

   その理由はこうだという。<「首は身体全体の調子を左右する『自律神経』と密接に関係しているのです。外から力を加えられただけで全身に大きな影響を与えかねない、皆さんが思っているよりも、はるかに重要でデリケートな部位なのです」>

   自律神経は、主に昼間の活動的なときに働く交感神経と、就寝時などリラックスしているときに優位に働く副交感神経の2つの神経によってなりたっている。この2つがバランスを取り合うことで、脈拍や血圧、呼吸、消化、体温の調整など、生命を維持するのに必要なあらゆる機能を調節しているそうだ。

   松井氏の独自の研究によれば、この自律神経のバランスを整える部位が、首の後ろから頭の付け根あたりに存在しているのだという。<「強く揉み続けると、こりが増幅して、副交感神経の働きが障害され、交感神経とのバランスが崩れてしまう。交感神経が過剰に優位になると、急に脈が早くなり、血圧が上昇したり、胃腸の働きが抑制され食欲がなくなったりと、様々な体調不良につながるのです」(松井氏)>

   首を揉むことの弊害を指摘しているのは国際医療福祉大学熱海病院の神経内科医、永山正雄副院長も同じだ。氏によれば、血管と血流の観点からも、首を揉むことにはリスクがあるのだというのである。<「首を強く揉むことによって、頸動脈などの血管にこびりついているプラーク(血管のカス)や血栓が剥がれ落ち、血管が詰まって脳梗塞になる恐れがあります。

   プラークは年齢が高くなるに連れて生じやすいので、高齢者ほど危険です。

   最悪の場合、首への負荷によって血管の外壁に亀裂が入り、そこの部分に瘤が出来てしまい、クモ膜下出血につながる恐れもあるのです」>

   首の不調によって認知症が進行する可能性もありうると指摘する鍼灸師もいる。また、首を過度に揉むことで、うつ病を発症する可能性も高まるというのだ。

   揉まずにこりをほぐし、首の健康を取り戻すにはいったいどうしたらいいのだろうか。松井氏は、一番重要なのは緊張で凝り固まった首を「ゆるめる」ことだと説く。<「長時間机に向かっているときなど、15分に一回、30秒ほど手を添えて頭を後に反らしてあげるといいでしょう。そうすると首の後ろの筋肉が緩み、溜まった老廃物を血液が流してくれますから、こりがやわらぎます」>

   この体操に加えて、松井氏は「首は冷やすのではなく、しっかり温めることが重要だ」と語っている。さらには首の筋肉そのものを鍛えることも重要だという。<「お薦めしたいのが、『アイソメトリック』と呼ばれる鍛錬法です。やり方は簡単で、手で頭に適度な力を加え、それを頭で押し戻す。これを頭の四方で20秒ずつやってください。一カ月程度で首の筋力強化を実感できるでしょう」>

   この原稿を書き終わったら「首体操」をやってみるか。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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