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東京都心で頻発『時計押し売り』あげると言われ受け取ると「カネ払え」

   路上に止めたクルマから通行人に声をかけ、安物の時計などを押し売りする詐欺が東京都心で続いた。警視庁が24日(2015年8月)に東京都迷惑防止条例違反で逮捕した建設会社役員の児玉満容疑者(63)と無職の田中大悟容疑者(32)は、こうした手口で「100人以上に押し売りをし、500万円ほど売り上げた」と話している。

逮捕の63歳会社役員「実は俺も5年前の被害者」

   2人は車から歩いている男性に、「余ったからあげるよ。運がよかったね」と声を掛け、安物の腕時計や財布の入った紙袋を無理やり押し付ける。この後、「運転手に手当を払わなければならない。物をあげた代わりにいくらでもいいから払え」と脅し、現金1万円を渡すと「足りない」と威圧したという。児玉は「5年前自分が押し売りの被害にあい、カネになると思った。60歳以上は口車に乗せやすい」と容疑を認めている。

   高木美保(タレント)「私の20代の知り合いも買っちゃったことがあります。身なりもネクタイ締めてきちんとしていて親切そうだったので信用したというから、『バカ!』といったんです。でも、思い出しました。私もひとりで散歩している時に『この時計差し上げますよ』って声を掛けられたことがあります」

政治評論家の故岩見隆夫さんも「実は私もやられた」

   この手口の押し売りは10年前からあり、引っかかりやすいらしい。昨年(2015年)他界した政治評論家の岩見隆夫氏も、執筆していたコラムに、だまされて3万円を払ったのにさらに要求されインチキに気付いたが、逃げられてしまった体験談を書いていた。新宿だけでなく都心のオフィス街でも頻発しているという。