2024年 4月 24日 (水)

伊勢・女子高生刺殺の闇「強い自殺願望と洗脳状態」救ってあげようと思った・・・

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   三重県伊勢市で起きた同級生殺人は、だれやらの小説にでもありそうな事件である。市内の高校に通う3年生の波田泉有(はだみう)さん(18)に「殺してくれ」と頼まれたとして、同級生の男子生徒が自宅から持ってきた包丁で刺し殺したのは、素晴らしいスーパームーンが見られた9月28日(2015年)の夜だった。

   男子生徒は「(被害者が)かわいそうだからやった。救ってあげようと思った」と供述しているという。二人は2年の時のクラスメートで、波田さんは相談にのってくれる男子生徒Aを「親友」と呼んで心を開いていたと『週刊文春』が報じている。

   二人にはそれぞれ恋人のような交際相手がいて、「男女の関係ではない」(Aの交際相手の友人)。波田さんには自殺願望が根深くあり、「十八歳になったら死ぬ」と以前から仄めかしていた。<波田さんの腕にリストカットの痕があったことは、複数の同級生が覚えている>(週刊文春)

   何度か家出をして自殺しようと試みたことがあったそうだ。「自分には生きている価値がない」と話す波田さんに、学校側も心配して医療機関を紹介し、それ以降は普通に学校に通ってきていたという。だが、彼女の自殺願望は消えることがなく、「他人に頼まれると、嫌なことでもやってあげる」(小中学校の同級生)ところのあるAに、自分を殺してくれと頼み、Aはそれを実行した。

   精神科医は彼女が精神的な障害を抱えていたのではないかと指摘している。私の世代の「太宰治症候群」とでも呼びたくなるものがあったのであろうか。その医師は、彼女から常日頃殺してくれと頼まれていたAは「洗脳状態」にあって、それがために実行してしまったのではないかと推測している。

   夕暮れ、二人は虎尾山を上っていった。頂には日露戦争の戦没兵士を慰霊する記念碑が建っている。最近は地元の作家・橋本紡氏が書いた恋愛小説「半分の月がのぼる空」の舞台になったことから、「恋愛の聖地」と呼ばれているそうである。

   週刊文春によれば、Aが波田さんの左胸深く包丁を突き立てたのは、午後5時10分頃のことだったという。Aもその後、死を意識した。だが、しばらくして友人にLINEで居場所を伝えた。<死にきれず、山中で放心状態だったAは当初、波田さんの遺体に誰も近づけようとしなかったという>(週刊文春)

「生を愛するが故に死を恐れる思想は欺瞞であり、生の苦痛を征服し、自殺する勇気をもった新しい人間こそ、自ら神になる」(ドストエフスキー『悪霊』より)

彼女は神になったのか。18歳で日光の華厳滝に飛び込んで死んだ藤村操は傍らの木に「巌頭之感」を書き残した。20歳で自殺した高野悦子は遺書「二十歳の原点」を残した。波田さんは何を書き残したのであろうか。

中国でスパイ逮捕の日本人3人「公安調査庁」のエージェント?裁判では懲役10年

   不可解といえば、中国当局にスパイ容疑で逮捕された日本人の「事件」も分からないことだらけである。これをスクープしたのは朝日新聞。朝日では日本人2人逮捕だが、少し前からもう1人逮捕されていて合計3人になる。

   週刊新潮、週刊文春ともに、彼らは公安調査庁の協力者であるとしている。週刊新潮によると、1人は50代の神奈川県在住の脱北者。もともとは父親が在日朝鮮人で母親が日本人。3歳の頃に両親とともに北朝鮮へ渡ったが、90年代末に脱北して、01年6月に日本に入国した。

   「北朝鮮国内に親族がいるため、元々は彼らに連絡を取ったり、送金するために(中国国境の街へ=筆者注)行っていた」。そこで見聞きしたことを公安関係者に教えるようになったという。

   もう一人は愛知県に住む50代の男性で、現在はおもに中国相手に人材派遣や貿易を行う会社役員。浙江省の軍事施設を<記念撮影のレベルを超える枚数の写真を撮影していた>(週刊新潮)として拘束された。

   週刊文春が報じている3人目は札幌在住の69際の男性。日系航空会社社員で、退職後は日中間のビジネスや交流事業などをしていたそうだ。この人物は中国共産党の対外工作を担う中央対外連絡部トップの王家瑞委員長と親しかったため、ダブルエージェントだったかもしれないという。

   当然ながら公安調査庁は箝口令を敷いていて何も語らないが、この日本人たちが中国側の重要機密に接触できたとは思えない。だが、昨年11月(2014年)に「反スパイ法」を制定し、「国家の安全を脅かす活動」とみなされれば逮捕されてしまうのだ。

   これから彼らは裁判にかけられ、重い場合は10年以上の懲役刑もあり得るという。公安調査庁は彼らにどのようなスパイ活動を依頼していたのか、それともしていなかったのか。真相は闇の中だが、アメリカのように中国との太いパイプがない日本は、これからどう対処するのであろうか。

網タイツの女王・稲田朋美「身体検査」で出てきた男疑惑!地元福井出身の元官僚

   内閣改造は蓋を開ければほとんどが留任ばかりで、メディアが期待していたようなサプライズはなかった。安倍首相が「ともちん」と愛玩している稲田朋美氏(56)も政調会長のままだった。彼女は夫婦で弁護士という以外、さしたる能力があるとも思えないのだが、安倍は将来の総理候補と持ち上げる。能のない者同士という意味で親近感があるのは理解できなくはないが、当選3回で短いスカートと網タイツ姿だけが話題の彼女がなぜ持て囃されるのか、徹底した身体検査をやってほしいと少し前にここで書いたら、週刊文春がやってくれた。

   週刊文春は稲田氏の亭主に取材を申し込み、文藝春秋本社に来る予定だったところ、膝上丈の黒のワンピースと白の網タイツ、キャップにサングラスで「変装」したご当人まで現れた。何を探られているのか心配だったのであろう。だが、ここに特筆するようなことは聞いてもいないし語ってもいない。強いてあげれば、父親も保守思想の持ち主で、亭主の祖父も大阪で(石原莞爾らが所属した)国柱会を広めた人物ということぐらいか。

   稲田氏の資産は不動産が主だが約10億円。昨年9月に政調会長になって以来、田中角栄のように地元福井県に新幹線を通そうと躍起になっている。週刊文春が地元の取材を続けていると、「男」疑惑が出てきた。相手は福井出身の元官僚で、そのことを問うと、<「それ、そ、誰が、そんなことあり得ないですよ。全くの嘘ですよ」>とかいいながら、<椅子の肘かけを握ったり離したり、を繰り返した>(週刊文春)。一回生の時から総理になると公言していることについては、<「最初は生意気だって印象だったよね。でも、別に思っていることは言ったらいいと思うんです」>と答える。

   どう読んでも「将来の総理候補」とは思えないが、当人がそうした「妄想」を抱くのは勝手である。自民党には人材がいないということだけはよくわかるインタビューではある。

ついに拙宅にもかかってきた「オレオレ詐欺」マイナンバーで被害者続出が目に見えるよう

   私事で恐縮だが、きのう(10月7日)、ついに私の所にも「オレオレ詐欺」がやって来たことを書かせていただきたい。朝8時半頃、メシを食っているところに電話が鳴った。カミさんが出て話しているのを聞いていると、次男のTからの電話のようだ。「T、声がおかしいけどどうしたの?」と聞くカミさん。「風邪引いたの?だから気を付けなさいといっているのに」

   その後は、出さなくてはいけない書類を間違って出してしまった。後でその会社から電話が入るので聞いてほしいということらしい。

   電話が終わってカミさんに、「こんなに朝早く、本当にTなのか?オレオレ詐欺じゃないか」と聞くと、「Tだと思う」と得心顔。だが、私が家を出た後に電話がかかってきた。「日本〇〇の者のですがTさんの件で」と若い声。だが、そのいい方がぎこちなかったので、カミさんがピンときて、相手に息子とどういう関係か質すと電話は切れた。

   すぐに息子に電話すると、「オレそんな電話かけてない」という。実際に詐欺にあったわけではないが、私の家の家族構成、全員の名前を知っている者がかけてきたことは間違いない。

   どうやってカネを取ろうと思っていたのかは,これだけでは分からない。カミさんはまだ認知症3歩手前ぐらいだし、カネのことに関しては人の二倍も三倍もシビアだ。それに自慢ではないが、我が家には何百万円なんてカネがないから、さして心配することはないのだが。そんな我が家へ電話をかけてくるというのは、相手側が我が家の貯金残高まで把握していないということの証左である。

   何をいいたいのかというと、今週も週刊文春が「マイナンバー そこが知りたい!」という政府広報のような記事をやっているが、マイナンバーがこのまま進んでいけば、銀行口座はもとより、病歴や年金情報まで入ることになる。そんなものを高齢者が持ち歩いて、スーパーで消費税の払い戻しがあるからと出し入れしたら、どうなるか考えただけでも恐ろしくなる。

   この記事の中でも、マイナンバーが流出して被害に遭った場合、政府は全額補償してくれるのかという読者の問いに、「今のところ補償は考えていません」と内閣官房担当室はにべもない。日本人の3人に1人が高齢者になる時代にこのような物騒なものをつくるのは、オレオレ詐欺の連中においしい餌を与えるようなものである。ETCとマイナンバーはまったく違う。即刻中止すべきだ。

山口組VS神戸山口組「親分」好対照!派手好きダンディーとユニクロ派

   山口組対神戸山口組の情報戦争は、先週も触れたが、神戸のほうが勝っているようである。また週刊誌によっては山口組寄り、神戸寄りとやや分かれるようではあるが、出ていったほうから情報が取りやすいのだろうか、神戸寄り週刊誌がやや優勢のようだ。

   情報入り乱れる山口組分裂騒動だが、やはり、この件をきっちり書けるのはこの人しかいないようである。溝口敦氏は数多連載を持っているが、今週の『週刊現代』は出色である。司忍六代目山口組組長の「カネとオンナ」に切り込んでいるのだ。

   <今年73歳とのことだが、文字通り「死ぬまでセックス」を実践している気配がある。

   「ちんちんが立たんかったら男やない。立たん奴は(直系組長)引退せなあかん」と言い放ち、EDが疑われる高齢の直系組長たちを非情にも人員整理して、今の人員減を招いた。

   「英雄色を好む」をモットーにし、少なくとも色好みの点だけは英雄の名に恥じない。老にして強健。高齢化時代の希望の星といって過言ではなかろう。加えるに司組長の漁色にはきちんとカネの裏づけがある。

   最近、司組長が山口組本家でつぶやいた言葉として伝わるのは「京都の芸者に1000万円くれてやった」である。実に男なら1度は言ってみたいセリフではないか。

   もちろん直系組長たちの多くは、このセリフに違和感を抱いている。(中略)歯をくいしばり、借金に借金を重ねて、毎月115万円もの山口組の会費を納めている。その会費10人分がたった1人の女とのセックス代かよ、と苦い気持ちにもなるのだろう。「今どき、何を考えてるんだ。アホか」という感想が出るのも、それなりに納得できる>(溝口氏)

   では、神戸山口組の井上邦雄組長のほうはどうか。井上組長の挿話はいささか貧乏くさいのが多いというのである。<井上組長は目立つことを嫌い、一時期は写真の掲載さえヤクザ専門雑誌で拒否していた。

   当人の語るところによると、着る服はユニクロだとか。が、この話を聞いた人は本当に服がユニクロだったのか、確認していない。また一度使ったマスクは洗濯した上、アイロン掛けして再使用するともいう。(中略)

   単に司組長との対比を鮮やかにすべく、周辺で囁かれた作り話かもしれない。なにしろ司組長のダンディーぶりはご承知の通りなのだ。

   イタリアンブランドの革製帽子をかぶり、サングラス。鼻下に口ひげをたくわえ、派手なブレザーで襟元に長いショールを垂らす。かと思うと、山口組本部近くの護国神社に初参りするときなど、思い切り着崩して和服の着流しだったり、ミンクのコートを腰に巻いたり。

   その姿で神前に榊を捧げるのだから、うるさ型の直系組長たちとすれば、「物を知らない。やることなすこと下品だ」と眉をひそめたくなる>(同)

   真偽のほどはわからないが、好対照の両親分らしい。格好良さと質実剛健派。情報戦の段階では圧倒的に神戸が優勢なようだ。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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