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「エンテロウイルスD68」子どもに流行の兆し!風邪に似た症状で体にマヒ

   菊川怜キャスターが「全国で突然、体のマヒを訴える事例が相次いでいます」と、聞き慣れない「エンテロウイルスD68」の感染を取り上げた。日本小児神経学会の調べによると、今年(2015年)8月以降、各地で原因不明の体のマヒを訴える子供が相次ぎ、8月1日~10月25日までに21都府県で合計47人に上った。調べたところ、このうち2人からエンテロウイルスD68が検出された。

   また、東京都立小児総合医療センターに9月中旬から1か月の間に子ども150人が喘息に似た症状で入院し、このうち20人以上の患者からエンテロウイルスD68が検出された。

腸内で増殖し夏から秋に感染

   エンテロウイルスは腸内で増殖するウイルスの総称で、約100種類ほどある。D68はその一つで、夏から秋にかけて感染する。福岡市立こども病院の吉良龍太郎居医師は「D68は呼吸器症状がメインで、残念だけど、普通の風邪となかなか見分けがつかない」という。

   11歳以下の子供がかかりやすく、感染が分かった47人のうち42人が11歳以下だった。ぜんそくのある子どもは感染しやすい。特効薬はなく、症状に応じた対処療法しかない。

アメリカでは患者1000人以上。死亡14人

   このウイルスと体のマヒとの因果関係は今のところ不明だが、関連はありそうだ。昨年、アメリカ全土で1000人以上がD68に感染し、死亡した14人の一部に手足がマヒする急性弛緩性脊髄炎の症状があった。吉良医師は「一般的に急性弛緩性脊髄炎は後遺症としてマヒが残る」と話す。

   司会の小倉智昭「特効薬がないこういった病気が流行り出すと怖いですからねえ」

   今後、流行が懸念されている。手洗いマスクを心がけることが大事だという。