路地裏の駄菓子屋で交差する人間模様!オダギリジョー、尾野真千子すばらしい!キラリ光る小佳作
<おかしの家 第1回~第3回」(TBS系)

印刷

   テレビドラマは長けりゃいいってものではない。当作品は1回がCMを含めてたったの30分のものだが、なかなか含蓄に富んだ小佳作である。映画「舟を編む」の作者・石井裕也が脚本と演出をやり、キャストも豪華。下町の眠ったような駄菓子屋「さくらや」は月の売り上げが4万円で諸経費を差し引くと「恥ずかしくて言えない」額の利益しかない。店の主はおばあちゃん(八千草薫)で、店番は孫の33歳・独身の太郎(オダギリジョー)がやっている。
   小学校の同級生の三枝(勝地涼)は物書き志望、離婚してコブ付きで帰ってきた礼子(尾野真千子)らと話していたら、昔、ボンドを食べるというヘンな女の子・清美の話になる。清美は壮絶ないじめに遭い、自殺未遂の噂もある。太郎たちヒマ人は清美のその後が幸せならいいね、と願ったが、優しい夫と結婚し、2人の男の子の母になったが、結局白血病で亡くなる。喪服姿の太郎、三枝、礼子の3人がそれぞれ遠くを眺めながら葬儀から帰る場面が印象的だ。
   空気が澱んだような路地裏の駄菓子屋は、それ自体で日本の過去と現在を語れる傑出した舞台である。しかも、駄菓子屋の裏にはちょっとした中庭があり、そこで流行らない銭湯のオヤジ(嶋田久作)や後輩らが駄菓子をたべながらのたのたと話をする。作者のセンスの良さが光る。時計の秒針の音に怯えたという挿話から、太郎の過去にも何かありそう。オダギリジョーも尾野真千子も素晴らしい。(放送2015年11月4日23時55分~)

(黄蘭)

採点:1.5
  • コメント・口コミ
  • Facebook
  • twitter

このエントリーはコメント・口コミ受付を終了しました。

注目情報PR
追悼

お知らせ

電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中