<下町ロケット>(TBS系)
池畑慎之介・世良公則「悪役」たちに拍手!勧善懲悪の現代版時代劇・・・人気の秘密は彼らの魅力だ

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   いよいよあと1回を残すだけとなった。冴えなかったNHK大河ドラマ「花燃ゆ」に代わって、日本人に勇気を与える「国民的ドラマ」となった感がある。

   夢を持って汗水流し、営々と仕事に取り組む男たち(女も少しはいるけど)は「プロジェクトX」そのものだ。中小企業の誠実な技術者・労働者が、さまざまな障害に出会い、対立を繰り返しながらも一丸となって卑怯な大企業に勝つ、というまさにエンターテインメントの王道である。そう、時代は現代であるが、これぞ勧善懲悪、基本は昔の時代劇なのだ。波乱万丈、一難去ってまた一難、手に汗握って善い方と一体化する楽しさ。必ず最後は勝ってスッキリ出来るという安心感。日曜日の夜にふさわしい。

どこまでも憎たらしく、笑顔が怖い

   内容はロケットの部品や心臓の人工弁といった最先端技術で、銀行や官庁の研究推進機関も出てきて、「はあ、そういうものなのか」と知らない世界が垣間見えた気もする。

   中心となる社長役の阿部寛はじめ、安田顕、立川談春、阿部進之介、和田聰宏らの社員が熱い。中でも営業第二部部長役の谷田歩は「営業は格闘技だ」と言わんばかりの焦げそうなこわもて顔。こんな営業さんに熱意を込めて迫られたら断れそうもない。

   善い方が引き立つためには悪役はどこまでも憎たらしくなくてはならない。新井浩文、木下ほうか、篠井英介は、それぞれ味は違うが十分憎たらしい。小泉孝太郎も珍しく悪役に取り組んでいて、笑顔が怖い。

イヤミな弁護士、悪徳教授・・・

   その中で、前半の悪役・中川弁護士を演じた池畑慎之介と、後半の悪役・貴船教授を演じた世良公則の思い切った男度胸には拍手を送りたい。

   池畑慎之介はご存じ「ピーター」として、男女の垣根を越えた美しさと味のあるキャラクターで多くの人を引きつけてきた。が、この役では美しさを封じてイヤなおじさんになりきっている(ちょっと華奢すぎるおじさんだけど)。

   そして、世良公則&ツイストのヒット曲「あんたのバラード」や「宿無し」は大好きだった。モップの柄をマイク代わりに横抱きにして、「あんたにあげェたァ、二年のひィびウォー」と歌うバカ友に「いいぞ、いいぞ」とやっていたものだ。あれから年月を経てもカッコいい世良さんが、マンガ的にカッコ悪い悪徳教授を演じている。

   なお、善い方と悪い方に挟まれた吉川晃司は渋いけどあまり魅力的になってないのがちょっと残念。

   第9話も15分拡大版だったが、最終回となる第10話は25分拡大とずいぶん力が入っている。さすが今季の視聴率ナンバーワンだ。(日曜よる9時)

(カモノ・ハシ)

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