2024年 4月 23日 (火)

丙申は激動の年!週刊誌2016年予測「トランプ新大統領」「株価1万5000円割れ」「超巨大地震」

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   週刊誌の新年合併号がほぼ出そろった。週刊現代、週刊ポストが450円だが華やかさはない。昔の新年号の表紙といえば、その時いちばん売れっ子の女優を起用したものだ。今の週刊現代、週刊ポストも文字ばかりで、かろうじて週刊ポストが吹石一恵の写真をやや大きく使っているが、週刊現代のほうはグラビアの深田恭子を小さくあしらっているだけだ。

   週刊文春、週刊新潮はイラストだが、どちらも浮き浮きと心弾む絵ではない。時代を投影しているからであろう。

   週刊文春の巻頭は日本にイスラム国のメンバー2人が潜伏しているという記事。週刊新潮は天皇陛下が誕生日の記者会見で「15秒間絶句」したことを取り上げている。週刊現代と週刊ポストはともに来年の大予測。干支は申年だが、1956年に次ぐ戦後2度目の丙申(ひのえさる)で、丙は「かまどの火のもえるさま」という意味があるらしいから、激動の年になるのか。56年には、週刊誌ブーム、水俣病の発見、太陽族、エルビス人気、もはや「戦後」ではない、一億総白痴化、第2次砂川闘争が起きている。

日本潜伏ISテロリスト「フランス人で氏名、容貌、身体的特徴」日本当局は入手

   まずは週刊文春の記事から。その情報は「欧米の情報機関と日本当局とが開設している極秘の伝達手段によって得られたものである」という。内容は「IS関係者、二名、日本国への入国情報アリ。確認されたし」。1人はパリのテロ事件の首謀者アバウド容疑者と「接触」していたことが確認された男A。もう1人はISの資金調達を任務としているのではないかというBだが、こちらは性別さえもわかっていない。

   信憑性がどこまであるのか記事を読む限りわからないが、あり得る話ではあろう。Aはフランス人で氏名、容貌、身体的特徴まで詳細な情報を日本当局は入手しているという。それが事実ならAが補足されるのは時間の問題だろう。

   以前ここでも書いたと思うが、フリージャーナリストの安田純平氏がシリアの武装組織に拘束され、身代金を要求されているという情報がある。彼は今年(2015年)6月に取材でシリア国内に入った後、行方がわからなくなっている。もしこの情報が事実だったとしたら、日本政府はどのように対処するのだろう。後藤健二氏のときのように、後手後手と回って見殺しにするのだろうか。気懸かりである。

天皇誕生日会見「15秒間絶句」の深い意味・・・あの戦争の悲惨さを決して忘れてはいけない

   週刊新潮は天皇が82歳の誕生日会見で絶句したことを取り上げている。天皇は冒頭、5月に鹿児島県の口永良部島の新岳が噴火したことや、9月には豪雨により鬼怒川などが氾濫して8人が亡くなった災害について話し、二人の日本人がノーベル賞を受賞した喜びなどに続けて、こう語り始めた。

「今年は先の大戦が終結して、70年という節目の年にあたります。この戦争においては、軍人以外の人々も含め誠に多くの人命が失われました」

   ここでいったん「お言葉」が途切れ、続く「平和であったならば、社会のさまざまな分野で有意義な人生を送ったであろう人々が命を失ったわけであり、このことを考えると、非常に心が痛みます」にいくまで「沈黙の15秒」があった。このことが「天皇陛下がご高齢であることを再認識させられる」(宮内庁記者)ことになったというのである。

   8月15日の全国戦没者追悼式でも黙祷の前に「お言葉」を述べてしまうなど、天皇の体調を心配させるハプニングが起きていた。だが、そのことについて天皇は会見の中で「私はこの誕生日で82になります。年齢というものを感じることも多くなり、行事の時に間違えることもありました。したがって、一つ一つの行事に注意深く臨むことによって、少しでもそのようなことのないようにしていくつもりです」と率直に語っている。

   天皇は高齢である。少しぐらいの間違いやもの忘れをとやかくいうものではない。それよりも天皇がここに込めた「あの戦争の悲惨さを決して忘れてはいけないという思い」を、われわれは重く受け止めなければいけない。

   23日夜の「報道ステーション」で古舘伊知郎キャスターは、天皇についての長い特集を組み、戦争で亡くなった人たちへの鎮魂と沖縄に対する天皇の強い思いを何度も繰り返し伝えていた。

   天皇の今回の「お言葉」は、明らかに日本の戦争を美化し戦前回帰を強める安倍自民党への強い批判である。そこをはっきり伝えず、高齢による老化を心配するふりをして天皇の言葉の重みを減じようというのは、安倍首相の意を汲んでのことではないかと邪推したくもなる。

   そういえば、テレビ朝日は古舘キャスターが来年3月いっぱいで降板することを発表した。安倍自民党の圧力に古舘が嫌気がさしたのか、テレビ朝日が圧力に屈したのだろうか。「NEWS23の岸井成格アンカーマン批判といい、この国の言論はますます危うくなっている。

   それなのに、大新聞は新聞に「軽減税率」適用をしてくれる安倍自民党に擦り寄るポチに成り下がっている。恥ずかしくないのか。

琉球大・木村政昭名誉教授「伊豆巨大地震は2012年±5年。あと2年が心配だ」

   週刊ポスト、週刊現代、週刊新潮の2016年予測を見てみよう。まずは週刊ポストから。「山口組VS神戸山口組『正月抗争』勃発!」「軽減税率で屈服した自民党&財務省が通常国会で『菅降ろし』クーデター」「フジテレビ民放最下位に転落 カトパンほか人気女子アナが流出」「東芝、シャープ、そしてソニーが大合併 新社名は『シャー芝ソニー』!?」「参院選『自民圧勝』に大異変!共産党が『大衆党』に党名変更」「トランプ大統領誕生でついに日本は戦争に駆り出される!」など。

   週刊現代は景気予測から。「株価1万5000円割れ、1ドル100円」と読む専門家もいるが、実際のところはどうなのか。来年夏、来年秋以降を「要警戒」とする声は多いという。

   <「来夏の選挙以降を、安倍政権が経済政策に関心を失い、安保政策へ傾注し始めれば危険。これまでは日本銀行や年金基金などの公的マネーに支えられてきた面が大きいので、政策転換が意識されれば、日本売りに火がつく。年末には1万6000円まで売り込まれる事態もあり得る」(BNPパリバ証券日本株チーフストラテジストの丸山俊氏)>

   <「直近の中間決算で日本企業の下方修正が目立ってきたが、企業業績はすでにピークアウトしており、16年度は大幅減益でしょう。春闘も賃上げどころではなく、暗転。日本株は1万4000円くらいまで売り込まれるでしょう」(ミョウジョウ・アセット・マネジメント代表の菊池真氏)>

   週刊現代もアメリカ大統領選はトランプ有力と見ている。ジャーナリストの堀田佳男氏はこういう。<「『イスラム教徒は入国禁止』といった発言を連発しても、トランプ氏の支持率は下がるどころか上がり、今や共和党内で40%に達しています。『トランプ支持者は、教育レベルが低い低所得者』とされますが、一概には言えません。というのも、白人のインテリにも『彼の実行力、行動力は認めざるを得ない』と考える人が増えている。

   アメリカ人にとっては、ビジネスで成功し大富豪になったトランプ氏の、『オレに任せてくれれば、中東和平だってすぐ話をつけてみせる』といった自信満々の発言は、非常に説得力があるのです」>

   80年にもまさかは起きている。俳優上がりのタレント候補とバカにされていたドナルド・レーガン氏が、現職のジミー・カーター氏を破り大統領になった。

   巨大地震も不安材料である。琉球大学名誉教授の木村政昭氏はこう語る。<「みな、南海トラフの心配ばかりしていますけれども、私が2016年に心配している場所は、伊豆諸島周辺です。ここでM8・5の地震が起きると予想しているのです」>

   氏が長年の研究から、この超巨大地震がやってくると予想した期間は2012年±5年。つまり2017年までとなり、刻一刻とその時が近づいている状況だという。

   週刊新潮によれば「日本列島が蒼ざめる最悪シナリオ」はこうだという。中国が外貨引き出しの上限をさらに厳しくしてくれば「爆買い中国人が街角から一斉に消える」。沖縄では「独立運動が燃えさかる」。週刊新潮も「まさかの『トランプ大統領』誕生」と読む。ヒラリーもトランプもTPP反対を表明しているから、「TPPからアメリカが突如離脱」もありうるという。

   その他には、「橋下徹が参院選出馬で250万票」「金正恩が病に倒れて北朝鮮の政権転覆」などがある。やはり来年もアメリカがどう動くかで日本の命運は大きく左右されそうだ。

ビートたけし「今年のヒンシュク大賞」パクリ作詞家・沢久美!ミスチルと共同曲作ったら?

   今年の流行語大賞ほど評判の悪いものはないようだ。爆買いはいいとして、トリプルスリーなんて、どこの誰が使っているのだ。そこで週刊文春が読者に緊急アンケートをしたら、4500通を超える回答が寄せられたそうだ。そのベスト5は、1位の「爆買い」以下、「五郎丸ポーズ」「マイナンバー」「安心してください(穿いてますよ)」「ドローン」の順。このほうがみんなの実感に近いようだ。

   お次は週刊ポスト。ビートたけし恒例の「ヒンシュク大賞」の発表である。まずは作詞家の沢久美。歌手・平浩二が5月に出した曲「ぬくもり」の作詞を手がけたが、歌詞がMr.Childrenの名曲「だきしめたい」と瓜二つ。前代未聞の盗作だと大騒動となっている。

<「こんなのを『盗作』というと、これまでの盗作騒動で名前があがった人たちが『オレたちはこんなレベルの低いパクリはしてない!』って激怒するんじゃないの。これって、たとえるなら泥棒が犯行現場に唐草模様の風呂敷背負って、手ぬぐいでほっかむりしりて現れるようなもんだぞ。『はい、私がやりました』ってさ」>

   パンティ大臣といわれている高木毅復興相は、<「この人、どんなに追及されても『事実無根』と突っぱねているんだろう。だけど、いくら事実無根と連呼したところで疑いは晴れないよ。シロだと証明するには『俺は女のパンティに興味はない。興味があるのは男のパンティのほうだ!』ぐらいの衝撃告白がなきゃ」>

   女性の下着を覗くために側溝に5時間も隠れていた28歳の男もいたね。<「その根気をエロじゃなくて仕事や、研究に費やしてくれたら『21世紀のガリレオ』なんていわれる天才になってたかもしれないぞ。よし、復興相の高木さんとこの『道になりたい男』、そしてまた盗撮で捕まった田代まさしの3人でユニットを組んでもらおう。そんで『パンティ3兄弟』で曲を出せばヒット間違いなしだよ」>

   幻の東京5輪エンブレムのデザイナー佐野研二郎氏には、たけしはやや同情的である。エンブレム問題などで大量の失言をした森喜朗元総理と安藤忠雄について。<「森さんも『失言回数ナンバーワン政治家』ということで、殿堂入りだよ。昔、浅田真央を評して『大事なときに必ず転ぶ』って失言してたけど、それはアンタのほうじゃないかってね。安藤さんもいただけないよな。予算度外視で設計していいっていうんなら、素人だってできるわけでさ。それはプロの仕事じゃないよ」>

   妻に手を出したと法科大学院生で元プロボクサーの小番一騎(被告)に詰め寄られ、局部を切断されてしまった弁護士がいた。<「この犯人は、いったい法科大学院で何を学んだんだろうね。現行のニッポンの法律じゃなくて、『目には目を、歯には歯を』のハンムラビ法典でも勉強してたんじゃないかなってさ。『チンチンの悪さにはチンチンを』だもんな~」>

   今年上半期のヒンシュクMVPに輝いた大塚家具親子については、<「新手のPRみたいなもんだよな。親子ゲンカをするだけで、カネも出さずにニュースやワイドショーがガンガン宣伝してくれてさ。CM効果は数十億円レベルだよ。こないだもいったけど、性格の悪いオイラは、いまだに『狂言親子ゲンカ』を疑ってるね」>

   そして栄えあるヒンシュク大賞は<「歌詞パクリ騒動の作詞家・沢久美さんに決定!ぜひこの人には表舞台に出てきていただいて、ミスチルの桜井(和寿)と共同で曲を作っていただきたいね。タイトルは『偶然の一致』で決まりだよ。どーですか、お客さん!」>

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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