2024年 4月 18日 (木)

国会にウソついて愛人同伴ハワイ旅行「菅原一秀議員」視察名目でゴルフ三昧!甲子園出場も詐称

夢のがん治療薬「オプジーボ」肺がん、腎臓がん、リンパがんなど効果!逆転の発想で免疫細胞活性化

   私の周りでもがんにかかる友人が多く、がんは他人事ではない。週刊現代では「夢のがん治療薬オプジーボはこんなに効く」という特集をやっている。国立がん研究センター中央病院で免疫治療を積極的に進めていた山崎直也・皮膚腫瘍科長がこう語る。

   <「オプジーボが出てくる前は、メラノーマ(皮膚がん=筆者注)の治療といえば一にも二にも手術という風潮でした。手術で取れないときは、抗がん剤を使うしかなかったのですが、これが30年以上進歩していなかった」>

   オプジーボが最初に日本で保険適用薬として認可されたのは14年7月、メラノーマに対しての使用についてだった。メラノーマは日本人では10万人に1人といわれる珍しい病気だが、オプジーボが効くのはメラノーマだけではないそうだ。

   <「すでに昨年12月に厚労省は切除不能な肺がん(非小細胞肺がん)の治療にオプジーボの使用を認可している。肺がんの患者は、メラノーマの患者に比べて二桁多く、日本人の肺がんのうち85%は非小細胞肺がんなので、今後、がんの治療現場で本格的にオプジーボが使用されることになるのは確実。ちなみにメラノーマの患者は3割、肺がんの患者2割に対してオプジーボが有効だとわかっている>(週刊現代)

   オプジーボの販売元である小野薬品工業広報部によると、すでにアメリカでは腎臓がんにおいても承認されているという。

   このオプジーボはこれまでとは違う発想でつくられた薬だという。病原体やがんなどを攻撃する機能を担うのが「キラーT細胞」と呼ばれる免疫細胞で、体の中にがんができると、「体内にがんという異物ができた」という信号を受けて、キラーT細胞は自動車のようにアクセルを踏んでがん細胞を攻撃しようと近づくそうだ。

   <「ところが、がん細胞は非常に巧妙でキラーT細胞が近づいてくると、『攻撃の必要はない』という偽の信号を送って、攻撃の手をゆるめさせてしまうのです。このブレーキ作用が原因でがんは生き延びることができる。

   従来の免疫療法は、キラーT細胞のアクセル部分を強化させようという発想で作られてきました。ところが、オプジーボは、『どんなにアクセルを踏んでもブレーキがかかっていれば動かない。ならばブレーキを外してしまおう』という発想で開発されたクスリです。

   その結果、今までとは段違いによく効く免疫薬が生まれました」(国立がん研究センター・免疫療法開発分野長の吉村清氏)>

   問題はこのオプジーボの国内販売価格で、100ミリグラムがワンボトルで73万円もするそうだ。仮に体重67キロの男性が2週間に1回、1年間の治療を続けた場合、かかる薬の価格は約3500万円にも及ぶのだ。ただ、厚労省が保険適用を認可している薬なら高額療養費制度が適用されるので、患者は自己負担限度額を超える分は払う必要がない。自己負担額は収入によっても異なるが、平均的には月15万円を超えることはまずないそうである。

   先の山崎氏がこういう。<「オプジーボはリンパがん、頭頸部がんなどあらゆるがん種に効くことがわかってきました。私は皮膚科としてメラノーマが治る時代がやってきたなと実感しましたが、今後、おそらく人類ががんを克服する日もやってくると感じています」>

   この通りだとしたら、がん患者には大朗報ではあるが。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中