2024年 3月 29日 (金)

「神戸山口組」異例の早さで指定暴力団!シノギなくなり抗争鎮静?追い詰められ不満暴発?

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   NHKの「クローズアップ現代」が「クローズアップ現代+」と変わり午後10時からになった。国谷裕子キャスターが降板して、女性アナウンサーが何人かで持ち回りらしい。4月7日(2016年)は「独占取材 山口組『分裂抗争』の内幕」というタイトルに惹かれて見てみた。伊東敏恵キャスターは国谷とよく似ているが、残念ながら国谷ほどの突っ込みも切れもなかった。

   六代目山口組と神戸山口組は小競り合いはあるが、大きな抗争には至っていないため、暴力団に強い週刊誌(アサヒ芸能・週刊大衆・週刊実話)もネタがなくて困っているようだ。

   週刊現代で溝口敦氏が神戸山口組の中核幹部3人にインタビューしているが、威勢のいい話はないようだ。司六代目組長が引退すると頭を下げてきたら受け入れてもいい。司組長は下の者の痛みや苦しみがわからない人。部屋住みの若い衆にはたばこ銭ということで月20万円、先代の渡辺組長は自分のポケットマネーで渡していたのに、司組長になったら20万円は多すぎる、5万円にせいといった。その上、コーヒーは200円、そばは500円、布団とシーツ代を1800円も取られたなどという,カネにまつわる恨み辛みが多い。

   「クローズアップ現代+」では、六代目山口組では上納金として毎月65万円取られたが、神戸山口組のほうは10万円になり、事務所を開くときは1000万円ほど援助してくれると報じていた。そのせいか、2万人以上いた六代目山口組組員は1万4000人程度まで減り、神戸山口組は予想に反して6000人以上に膨れあがっているという。

   フライデーは元山口組の『伝説の組長』後藤忠政氏が3月24日(2016年)に帰国していたと報じている。後藤氏は五代目山口組で若頭補佐を務めたが、08年の誕生日に芸能人などを集めたゴルフコンペを開いたことがきっかけで除籍処分になり引退した。10年には自伝「憚りながら」(宝島社)を出してベストセラーになった。11年にはカンボジアに移住して永住権を取得したといわれる。

   その後藤氏がこの時期になぜとさまざまな思惑が囁かれているそうだ。後藤氏は神戸山口組を率いる井上邦雄組長と親しいといわれる。後藤氏は現役時代は「経済ヤクザ」として知られ、その資産は100億円を超えるといわれているそうである。資金面では六代目に敵わない神戸山口組にとっては、是非味方にしたい大物なのであろう。

   そんな中、兵庫県公安委員会は4月7日に神戸山口組を指定暴力団に指定することを決めた。6月くらいだろうといわれていたが異例の早さである。<指定により、暴力団対策法が定める用心棒代や債権の不当な取り立てなどに対し中止命令が出せるようになる。対立抗争で住民の生活を害する恐れがある場合は、組事務所の使用制限命令も出せる>(朝日新聞4月8日付より)

   シノギがなくなり追い詰められた暴力装置が暴走を始めるのか、このまま睨み合いを続けるのか、はたまたこんな割の合わない『渡世稼業』はやめたと廃業する組が続出するのか、予断は許さない。

「餃子の王将」社長射殺で有力情報!殺害1か月前に不適切取引の報告書

   「餃子の王将」大東隆行社長(当時72歳)が何者かに射殺されてから2年が過ぎた。週刊新潮によれば、捜査の行方を左右しかねない重要情報が王将側からもたらされたと報じている。3月29日に、第三者委員会が手がけた調査報告書を公開したのである。事件を追いかけているジャーナリストの一ノ宮美成氏がこう話す。

   <「この報告書のポイントは朝雄氏(創業者の故・加藤朝雄氏=筆者注)の次男で、元代表取締役専務の欣吾氏が、260億円にも上る不適切な取引をしてきた事実を明らかにした点です」>

   この事件では昨年末に、事件現場付近に残されたタバコの吸い殻から九州に本拠を置く暴力団関係者のDNAが検出されたと新聞が報じた。それを受けて王将側が委員会をつくったという。

   週刊新潮では2代目社長だった望月邦彦氏が話をしている。欣吾氏と不透明な取引をしていたのは村山祐一氏(仮名)といって、裏人脈に通じている人物。王将が新しい店舗を出すときに力を借り、加藤創業社長が信頼していたそうだ。

   加藤社長が亡くなり望月氏が社長を務めるが、1年後にはその座を創業家に譲っている。長男が社長になり、次男の欣吾氏が経理部長をかねた代表取締役に就任した。その頃から欣吾氏が主導して村山氏の関連企業との取引が急増した。ハワイにある邸宅を約18億3000万円で購入するなど、村山氏のグループ企業と王将側の取引総額は約260億円に達したという。そのうち170億円あまりが焦げ付いてしまっているというのだ。その結果、有利子負債が452億円に膨れあがって倒産の危機を迎える。そのときに社長に就任したのが大東氏だった。

   大東氏は業績を急回復させるとともに、王将と村山氏との関係を切るために直接交渉に乗り出した。そのために大東氏が不適切な取引実態を報告書にまとめたのが13年11月。その1か月後に大東氏は非業の死を遂げるのである。

   <「欣吾氏が事件解明のキーマンであることは間違いないと思います」(一ノ宮氏)> さすが週刊新潮の取材力は鈍っていない。警察は週刊誌にここまで書かれたら動かないわけにはいくまい。すでに動いているとしたら、事件解決は意外に近いかもしれない。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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