<火の粉>(フジテレビ系)
ユースケ・サンタマリアが怖い!死刑判決免れた1家3人殺害の元被告・・・東海テレビ「ドロドロ路線」の真骨頂

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   「ドロドロ」で売ってきた東海テレビ制作の昼ドラが51年(なんと!)の歴史に幕を下ろし、それまでフジテレビが制作していた土ドラ枠に「オトナの土ドラ」として引っ越した。その第1作がこの「火の粉」なのだそうである。東海テレビとしては力が入っているはずだ。愛知県出身の雫井脩介の原作を使ったところにも地元局としての意気込みが感じられる。

   第1話は見逃したが、第2話を見たらユースケ・サンタマリアの不気味さに引きずり込まれてしまった。ユースケの持つ得体の知れない感じがうまく生かされたキャスティングだ。

無罪判決の元裁判官一家に取り入る不気味

   元裁判官の梶間勲(伊武雅刀)一家の隣に引っ越してきた武内(ユースケ・サンタマリア)は、2年前に勲が無罪判決を下した被告だった。互いに驚く勲と武内。だが、本当に偶然だったのか。

   子供を含む一家3人殺害事件の犯人とされた武内は、有罪ならば死刑を免れないところを勲のおかげで冤罪が晴れたので、勲を「命の恩人」と呼び「少しでもお役に立ちたい」と親しげな笑顔で一家に入り込んでくる。

   勲の老母を介護して疲れ切っている妻・尋恵(朝加真由美)を手伝ったり、自分の飼い犬が幼い孫娘に跳びかかって怖がらせると、犬を狂気のように打ちのめす。食べ物をのどに詰まらせて老母が急死すると、分厚い香典を持って列席しようとし、さらに犬の件の慰謝料だといって大金を渡そうとする。さすがに元裁判官として元被告に列席されるのは困ると断られると、今度は失業中の息子・俊郎(大倉孝二)に就職を世話しようとする。

   一家で不審を抱いているのは俊郎の妻・雪見(優香)だけである。夫の俊郎は金を受け取りたい気が丸見えだし、面接用の高価なスーツまでもらって大喜び。情けないことこの上ない。大倉孝二は情けなさの家元みたいな役者だから、まさにハマリ役である。介護から解放された姑の尋恵も武内からもらったチケットで嬉々として歌舞伎見物という有様だ。

善人面の登場人物がみんな怪しい

   一方、雪見を呼び出して「老母は武内が殺したのだ」と言ってくる新聞記者だという男(佐藤隆太)は信用できるのか。「武内は一家3人を惨殺した。あいつは善人面をして人を引きつける悪魔のような奴なんです」と言うが、本当なのか。

   ついに俊郎は武内に大金を借りてしまうし、いつの間にか、だんだん追いつめられる雪見の気持ちになって、「どうしよう、どうしよう」状態になっている自分に気がつく。

   武内が趣味のバウムクーヘン作りで、バーナーの上で金串に刺したバウムクーヘンを回しながら焼いているシーンが妙に怖かった。文字通り、ユースケ恐るべし。(土曜日よる11時40分)

(カモノ・ハシ)

文   カモノ・ハシ
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