2024年 3月 19日 (火)

見たい番組がないとお嘆きにあなたに・・・業界人に隠れファン多いNHKこの3番組

   見たいテレビ番組がないと思っている人多くないですか。でもね、制作側で企業努力をしていない人なんていない。たとえば、各局からそのつど出される企画募集のお知らせにはこんな文字が並んでいる。

   「人気タレントに頼らない企画を」、「圧倒的なドキュメンタリーで映画化もできる企画を」、「海外に販売できる企画を求む!」などなど。なんとまあ刺激的で制作側の士気が上がる言葉なんでしょう。面白い番組がないとお嘆きの方々、意外とこういう募集項目にかなった企画が新番組として誕生はしているんです。でも、人気タレントに頼らない番組なんてほとんど見たことがない」という反論が聞こえてきそうです。

「ドキュメント72時間」「サラメシ」「世界一入りにくい居酒屋」

   では、見たい番組がないと言いながらテレビを見ている人にどんな番組を見ていますかと聞くと、答えは一つ。「NHKの番組を見ています」と返ってくる。民放の番組をよく見てますという答えはほぼない。

   おもしろいことに、テレビ業界内で聞いても同じなのだ。AD、ディレクター、放送作家、プロデューサーらに、「最近よく見る番組なに」と聞くと、「ドキュメント72時間」「サラメシ」「世界一入りにくい居酒屋」が必ず入っている。はい、ぜーんぶNHK。

   これは自分たちが年をとった証拠と見るべきなんだろうか。自分たちの両親が見ていたテレビは、たいていがNHKだった。チャンネル権争奪戦になった時、親の言い分は民放の番組はガチャガチャして煩いから嫌いだだった。

   当時の親の年齢が変わらなくなった30代後半から40代後半という自分たちが、同じ思いをしている。もしかしたら、この年代から年寄りの入り口になっていくのかしら。老眼や体力の決定的な衰えを前に、老化は見たいテレビ番組という趣向に現れてくるのだろうか。

   とはいえ、作るほうだって自分が見たくなるテレビ番組を自分たちで作りたい。いろいろなしがらみや妥協や予算のやりくりなど問題はあろうとも、やりたい企画を通していきたい。そこに視聴率がついてきたときが、この仕事冥利に尽きるんだと思う。

モジョっこ

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