イタリア・ラジオ局のお洒落な30代「結婚したいけどいい男いない」悩みは万国共通

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   映画館を出た後の爽快感は、それはそれはよかった。ゲラゲラ笑ってスカっとした。イタリア映画「これが私の人生設計」。以前から見たかったのだが、なんだかんだと時間が作れず最近ようやく見る事ができた。

   物語は、簡単に言うと、対して美人でもない中年未婚女性の仕事に恋に奮闘するドタバタコメディである。同じく中年未婚女性にとっては、「アルアル」「ウンウン」と共感する点が多くて楽しめる作品だ。たとえば、輝かしいキャリアを持ち海外で建築家として充実した日々を送っている主人公が、故郷に帰る決意をするシーンだ。一人キッチンでパスタを作ろうとして、思いつめたようにパスタのザルを見つめ、キッチンの片隅で育てていたバジルの葉っぱをちぎったときに、人生を変えることを決意するのだ。この生活はそろそろ潮時かもしれない、疲れちゃった。ワカル~。

「いいなと思うと、たいていゲイなのよ」

   毎日がつまらないわけでもない、やりがいのある仕事もあるけれど、なにかが違う。自分のこれまでを振りかえろうという大げさなことでもなく、ふっと「やめよう」と決断してしまう。独身女性ならではの潔さか。自分の身ひとつで大胆に人生を変えられる。そう思ったら、もうサッサと仕事をやめて故郷に帰ってそこで頑張るようにマインドをシフトする。

   けれど、世の中はそんなに甘くない。意気揚々と故郷に戻ってきても仕事はないのだ。素晴らしいキャリアがあってもバイトの日々。そんな主人公は周囲からこんな言葉を何度もかけられる。「イタリアなんか未来がない国に戻ってきて、キミはバカか」

   これ、日本にも言える気がすんだよなあ。日本に将来性を感じている人はどのくらいいるでしょうか。成功の夢をつかもうと日本で頑張るという気持ちはなかなか起きないように感じる。

   以前、仕事でイタリアの人気ラジオ局へお邪魔した時のこと。働いている女性の悩みは同じだった。30代も後半で裏方仕事を一手に引き受けバリバリ働いている彼女の悩みは、「いい人がいない」だった。結婚したくてもいい男はたいていゲイ。友達はいっぱいいるけれど、何か人生に物足りなさを感じている。

   働く未婚女は、きっと子育て中の女性と同じぐらい万国共通の悩みを抱えているみたいだ。その放送局はラジオをメインにしながらも、テレビ番組制作、アプリ制作、自社開催音楽フェスなど、イタリア音楽文化を牽引しているようなところだ。オフィスも日本の放送局では考えられないぐらいオシャレだった。うらやましいような環境で働く彼女は、とてもかっこよく見えた。取材が終わり、彼女はちょっと失礼と一服しに行った。「結婚したいのになあ」と自嘲ぎみにプハ~っと鼻から煙を出す姿に哀愁を感じた。そっか、オッサン化していくのも万国共通なんだな。

ふと人生変えてみたくなった「回転寿司」

   映画を見終わった帰り道、お腹が空いているけど帰宅して自分ひとりで作る気がしない。シングル女性の奮闘する映画の後、女一人飯。一人で食べていてみじめな気分にならないのはラーメンか回転すしだ。なんとなく気分で探したのは回転すし店で、外国人観光客に挟まれて一人豪快にビールを飲むのはこれまた気分がいい。

   が、緑や紫といった皿の色なのに、意外と値段が400円、500円とお高め。これをバクバク食べていたら大変と、サラダ軍艦ばかりを注文するつつましさというか、ケチくささに笑えてくる。結局、2600円ぐらい支払って帰る。たいして美味しくもなかったし、損した気分である。あ~あ、こんなことならガッツリとラーメンの方にしたらよかった。こういう日常を送っていると、映画の主人公のように、ふっと人生を変えてみたくなるのである。

モジョっこ

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