J-CAST ニュース ビジネス & メディアウォッチ
閉じる

北朝鮮拉致じゃなかった!「特定失踪者」19年ぶり西日本で発見・・・福井の51歳男性

   北朝鮮に拉致されたのではないかと見られていた福井県若狭町の宮内和也さん(51)が19年ぶりに西日本で見つかり、拉致ではなかったと断定された。当時32歳だった宮内さんが失踪したのは1997年4月24日で、ロシアのタンカー「ナホトカ号」の事故で原油流出の影響を見に行くと若狭町世久見の海岸へ向かったまま行方不明になった。

   近くで上着が発見されたことから北朝鮮に拉致された可能性も排除できないと「特定失踪者」として家族らが捜していた。

「騒ぎが大きくなって名乗り出られなくなった」

   今月(2016年6月)初め、捜査員が宮内さんとみられる男性と西日本で接触し、家族も本人であることを確認した。宮内さんの義兄で福井県特定失踪者家族会代表の澤香苗さんは「生きていてよかった。それしかないです」と喜び語った。

   なぜ19年間も名乗らなかったか。宮内さんは「拉致被害にあったという騒ぎが大きくなりすぎて、自分の存在を明らかにできなかった」と話し、「ごめんなさい」を繰り返したという。家族や親のことが心配で自宅近くまで行き、地蔵堂にも参ったことがあったらしい。ただ、19年間何をしていたかについてははっきりしない。

   笠井信輔ニュースデスク「名前が特定されている特定失踪者は、16日(2016年6月)の時点で271人います。西日本でまさか見つかるとはということでして、会見でいろいろ(事情が)分かるのではないでしょうか」