2018年 9月 26日 (水)

<団地>
隠居暮らしの夫婦が引き起こす「団地騒動」藤山直美とUFOが接近遭遇?大人のファンタジー

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(C)2016「団地」製作委員会
(C)2016「団地」製作委員会

   経営していた漢方薬局を閉めたヒナ子と清治の夫婦は、大阪近郊の古い団地に移り住んだ。ヒナ子はスーパーのパートで働き、清二は裏の林で植物図鑑を片手に散歩の毎日だ。友人・知人との交流もなく、時おり訪ねてくるのは漢方薬局時代の常連客で、謎めいた言動が多い真城だけである。そんな隠居夫婦に団地の住人たちは興味津々だ。

   清治は団地の自治会長選挙の候補に担ぎ上げられたが、落選してしまう。「僕は死んだことにしてくれ!」とへそを曲げて床下の収納庫に潜ってしまう。

   それから2か月。清治の姿がまったく見えないため、団地では失踪説が流れ始める。「もしかして奥さんに殺されたんじゃ」と口にする住人も出てきた。ついにマスコミや警察まで押しかける騒動となる。

大阪の笑い巧みに演じる芸達者たち

   とにかくキャスティングがすばらしい。ヒナ子役の藤山直美と清治役の岸部一徳が絶妙の掛け合いで、関西ならではの「おもろい夫婦」を演じているほか、団地の自治会長役に石橋蓮司、その妻に大楠道代、噂好きの団地住人に濱田マリや宅間孝之、竹内都子らがいい味を出してくれる。しゃべくりを聞いて笑っているうちに、いつの間にか話も展開していくといった具合で、103分がまったくだれない。

   キーパーソンは斎藤工が演じる真城で、大阪のおばちゃん、おっちゃんの庶民劇といった雰囲気のなかできわだって異質だ。真城によって、後半からストーリーは急カーブを切ったように大展開し、観客の予想を大きく裏切る結末を迎える。

可笑しくてやがて悲しいヒナ子のひたむき人生

   喜劇であり、悲劇であり、SFや大人のファンタジーともとれる、ジャンル分けできない不思議な映画ながら、不器用でどんくさいヒナ子がひたむきに生きていく姿が印象に残った。

「藤山直美の存在の大きさはUFOをも凌ぐ」

   筆者が何を言いたいのか不明でしょうが、この意味は映画を見てのお楽しみである。

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