<朝が来る>(フジテレビ系)
幸せな家庭にある日現れる「私の息子を返してください」・・・養子縁組の難しさ描く東海テレビ「大人ドラマ」期待できそう

印刷

   東海テレビ制作の「オトナの土ドラ」第2弾である。第1弾の「火の粉」が面白かったので、第2弾も期待を持って見始めた。結果は期待にたがわず、なかなか見ごたえがある。東海テレビはこの時間枠のドラマ定着にひとまず成功したと言えるだろう。

   幸せな家庭生活にある日、不意にポツリと一点の黒いシミが生じてそれがだんだん広がり、隠されていた影の部分が浮き上がってきて平穏な日常を揺るがしていく、という作りは前作と同じだ。

石田えりの温かくて厳しい施設長に安堵

   主婦・佐都子(安田成美)と夫・清和(ココリコの田中直樹)は6歳になる息子の朝斗(林田悠作)と幸せに暮らしていた。そこに「息子を返してください」と金髪の若い女が現れる。実は朝斗は夫妻の間に生まれた子ではなく、生後すぐに養子にした子供だった。

   産みの母は当時14歳で、特別養子縁組支援施設「ベビーバトン」で子どもを産んだのだった。事情を抱えた妊婦に出産まで安心できる場所を提供し、出産後は養子を望む夫婦に引き渡す施設である。ひっそりとした広島の海辺の町にあるその施設を運営するのは浅見洋子(石田えり)がとてもいい。温かく優しいが、妊婦を甘やかすことはなく、それぞれの事情に過度に立ち入ることもない。実際にこうした施設があり、以前にNHKの番組で見たことがあったが、ほぼそのとおりである。

養子役の林田悠作くん滅法かわいい!紆余曲折の末にハッピーエンドかな

   結婚、出産年齢が高くなるとともに、不妊に悩む人々も多くなってきた。生殖医療の普及によって、以前なら隠したかった男性不妊を含む不妊治療をオープンにするようになったことも大きいだろう。これはいいことだと思う。

   だが、医療にも限界があり、どうしても子供が授からない人々も少なくない。一方、いつの世でも、予期しない妊娠や育てられない事情はなくならない。それなら養子にしてもいいのではないか、とつい単純に思ってしまうが、日本ではそういった経緯で養子にする場合が外国に比べて少ないらしい。

   でもよく考えてみると、昔の日本ではもっと養子がいっぱいいたのではないか。子沢山で困っている人がいて、逆に不妊治療なんてなかったから子供に恵まれないという人がたくさんいるのも当たり前だったからね。

   このドラマでは、それを実践する夫婦と、産みの母・ひかり(川島海荷)がたどるその後の過酷な人生を追うことによって、現代の若者が直面する貧困化の暗部をもあばいてゆく。

   さらにもう一人、夫の部下・香澄(佐津川愛美)が絡む。彼女は母に虐待されて育ったせいか、「幸せな家庭」に敵意をいだいており、平然と不倫に走り、清和に近づいたりする。しかし、別れた不倫相手の子供を妊娠していることがわかり、さあ、どうするか。

   朝斗役の林田悠作くんがめっぽうかわいい。夫妻は養子であることを隠さず、産みの母を「広島のかあちゃん」と呼ばせている。この辺り、ハッピーエンドを予想させてくれる。土曜日夜11時40分~

(カモノ・ハシ)

  • コメント・口コミ
  • Facebook
  • twitter
コメント・口コミを投稿する
コメント・口コミを入力
ハンドルネーム
コメント・口コミ
   

※誹謗中傷や差別的発言、不愉快にさせるようなコメント・口コミは掲載しない場合があります。
コメント・口コミの掲載基準については、コメント・口コミに関する諸注意をご一読ください。

注目情報PR
追悼
シニアの健康ライフ
Slownetからのおすすめ記事(提携)

お知らせ

電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中