見ごたえあった田中角栄・児玉誉士夫「巨悪」捜査裏面史!松重豊の主任検事ちょっと肩肘張り過ぎ
<未解決事件 ロッキード事件 実録ドラマ 特捜部極秘ファイル 前後編>(NHK総合)

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   未解決事件の第5弾。前宰相の田中角栄が逮捕されたロッキード事件というと、筆者は即座に、国会の証人喚問で登場した小佐野賢治らを思い出す。彼らは判で押したように「記憶にありません」だの「全く記憶しておりません」だのといい、当時の子供たちの遊びにまで「記憶にありません」ゴッコが流行ったものである。
   実録ドラマの主人公は東京地検特捜部主任検事・吉永祐介(松重豊)である。ロッキード社から賄賂として贈られた巨額の金は、フィクサー・児玉誉士夫を介して政界に流れたが、21億円は行方不明のまま。児玉が病に倒れた枕もとで出張尋問が行われるシーンがすごかった。畳の部屋に寝かされた児玉(苅谷俊介)を逆光で撮る。本人だとの確認書類に寝たまま名前を書かせる場面で、児玉は脳の病で記憶が飛んでいて、「児玉」の下の「誉士夫」の字が思い出せない。平仮名でいいと検事が答える。「へーえ」と驚いたのである。
   筆者は田中角栄が検挙されて地検に入る映像も覚えているが、田中角栄に扮する石橋凌の目鼻立ちも確かに似ているが、例の「よーっ」と手を挙げる挨拶がそっくりで苦笑いした。
   松重は本物の吉永検事の柔らかさに比べると、世間でイメージする鬼検事そのものの強面で、丸紅ルートの解明のために上司に抵抗して「GO」を出す苦悩を演じるのに必死だった。必ずしも成功しているとは言い難いが、当作品は間違いなく松重豊の代表作の1つになるだろうと思う。(放送2016年7月23日19時30分~)

(黄蘭)

採点:2.5
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