<闇金ウシジマくん>(TBS系)
人間そこまで落ちるかね・・・登場するのはロクでもない奴ばかり!余計な説教、同情なくいっそせいせい

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   人気コミックとして名前は知ってたけど、内容は知らなかった。このシーズン3で初めて見た。なーるほど、こういうもんだったのか。出てくる人間すべてロクでもないヤツばっかり。まあ、あまりにもひどすぎて誰にも感情移入のしようがないから、いっそのこと、せいせいするけどね。

   トイチ(10日で1割)どころかトゴ(10日で5割)で利子を取る闇金業者・牛嶋馨(山田孝之)のもとに金を借りに来る人々の人間模様が描かれる。タイトルは「ウシジマくん」だが、牛嶋自身はダークヒーローと言えるほどカッコよく描かれているわけでもない。そこのところはちょっと気に入った。

母親を3P売春に引き込む娘。働く気なく生活保護申請する男

   登場人物たちは「どうしてそうなっちゃうの」とウンザリするほど、みずから招いて地獄に落ちていくような人たちだ。たとえばキャバクラ通いのサラリーマン。そしてまったく働く気がなくゴミ溜めのような部屋で横になったきり「食って、寝て、オナニーして」いるだけの男(本多力)。こいつはいよいよ食う物もなくなって図々しくも生活保護を申請しに行く。

   また家出して売春に追い込まれ、母親との3Pを持ちかけられて母親を誘う少女(佐々木心音)、それに応じる借金まみれの母親(倖田李梨)、等々。元はと言えば母親のパチンコ狂い、男狂いで破たんしたのだが、母親もとっくに売春しており、娘と一緒ならもっと稼げることに味をしめる。

光宗薫の転落見もの・・・普通のOLが突き落とされる地獄

   こうした中で唯一、まだ転落してなくて、これからどうなるんだろうとハラハラさせられるのは今のところ普通のOL・まゆみ(光宗薫)だ。グータラな恋人に悩み、怪しい女占い師に引っかかって言いなりになっている。もちろん、変なお守りも買わされている。そこに白馬の王子様のように現れたのが神堂(中村倫也)というイケメンである。しかし、どうもこいつは占い師とグルのようだ。てな具合にまゆみの上には暗雲が着々と覆いかぶさる。これからどんな道をたどってウシジマのところに行き着くのか。

   もう一人、カッコいいと言えなくもないのがウシジマのライバルで女闇金の犀原茜(高橋メアリージュン)だ。奴隷のように従う村井(マキタスポーツ)を連れ、取り立てには情け容赦なく、長い脚で相手を蹴り上げる美女である。

   原作ではウシジマの過去が出てくるらしいが、不幸な過去があるからこうなったなどというエクスキューズ臭さはまったく感じられない。落ちるだけ落ちた登場人物たちについても、心理を掘り下げるとか格差社会とか自己責任とか、そんなことを言う気配はない。彼らはただ見る者の前に投げ出されている。

   どうしようもない人たちを演じる脇役の本多力や倖田李梨ら俳優陣がリアリティを感じさせてうまい。(火曜深夜1時28分~)

(カモノ・ハシ)

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