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安倍自民党「小池都知事取り込み作戦」応援の若狭議員を軽い処分で補選に擁立

   比例東京ブロック選出の若狭勝衆院議員(59)が小池百合子東京都知事の転出に伴う衆院東京10区の補欠選挙に立候補することを明らかにした。きのう6日(2016年9月)、自民党の二階俊博幹事長に呼ばれ、都知事選で小池氏を支援したことで口頭による厳重注意を受けた。東京都連は除名など厳しい処分をするとしていたが、「軽い処分」で一件落着となった。自民党は補選の候補者は公募する方針で、若狭も公募によって公認される見通しだ。

来年の都議選控えて「小池新党」怖い

   だが、都連は小池の応援団長だった若狭議員の軽い処分をすんなりと認めるわけにはいかない。都連幹部の1人は「あの処分で都連のみんなが本当に納得するかどうかわからないよ」と話す。きのうは都連新役員の選考委員会もあり、新しい都連会長に内定した下村博文・都連幹事長代行は、都連は収まるのかと聞かれ「非常に厳しいでしょうね。不満を私自身も受け止めながら、できるだけうまくいくように相当汗をかかねばならないと思っています」と話した。

   一方、小池には切り札がある。「小池新党」だ。田﨑史郎(時事通信社・特別解説委員)は「軽い処分」の背景について、「(自民党にとっては)来年夏に都議選があるので、小池新党が一番怖い。ここで小池新党をつくられるとマイナスに働くので、小池さんを巻き込む作戦の一環だと思いますね。小池さんにとっては、新党をにおわせてけん制できる」と解説する。

今度は若狭応援しないと処分?

   こうした思惑を見越して、小池知事はきのう、日本記者クラブで来年の都議選を見据え「政治塾」の立ち上げに意欲を見せた。

   森本さやかアナ「自民党内のさまざまな駆け引きは本当に政治だな、と思いますね」

   笠井信輔(ニュースデスク)「若狭さんは公募から公認に持っていく考えのようです。でも、都議の方には不満がある。今度は、若狭さんを応援しなかったら除名します、といった『御布令』を出したらどうでしょうか」