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本物と違わぬ中国模造品!技術レベル上がり「スーパーコピー」家電、精密機器からキャラクター商品

   中国国内で、見た目や品質が限りなく本物に近い模倣品「スーパーコピー」が急速に広がっているという。「スーパーコピーというのは技術的には真正品とほとんど同じレベル。日本企業の調査によると、(中国の模倣品全体の)およそ2割は真正品と同じレベルという評価です」と中国の模倣品にくわしい弁理士の石井正さんはクロ現の取材に話している。

この5年間に急速に向上した技術力

   スーパーコピーはありとあらゆるものに広がっていて、家電、精密機器、日本のアニメやマンガのキャラクター商品も出回っている。中国で映画が大ヒットしたマンガ「聖闘士星矢」のフィギュアもあって、正規品は1万~2万円するが、スーパーコピーは半額以下で取り引きされていた。

   なぜスーパーコピーが急速に広まっているのか。石井さんはこう解説する。「この5年間で、中国の模倣品の技術レベルは急速に向上しています。理由はいくつかありますが、ひとつには日本や欧米の企業が中国に工場を作り、技術移転をしたことで、中国の技術水準が上がったということです。2番目は塗料など使う素材が非常によくなってきた。キャラクター商品は塗料が非常に重要ですが、これが非常によくなったんです。3番目は3Dプリンターなどデジタル技術が模倣品につながっています」

「もぐら叩き」しか打つ手なし

   鎌倉千秋キャスター「日本としてはこの模倣品対策、どうしていけばいいのでしょうか」

   石井「もう、できるだけの対応をするということです。もぐら叩きではありませんが、個別企業の努力です。日本政府は中国政府と協力して、あるいは工業界でも協力して努力して対策する。これしかないと思います」

   *NHKクローズアップ現代+(2016年9月6日放送「潜入!闇のマーケット 中国『スーパーコピー』の衝撃」)