絶妙!ユーモラスな橋爪功「推理版黄門さま」・・・いまは掃除夫のヤメ判事が飄々と事件謎解き
<月曜名作劇場 ヤメ判 新堂謙介 殺しの事件簿4>(TBS系)

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   橋爪功の洒脱な芝居劇場である。伊豆の海辺で釣りをしている場面から人を食っている。地元の刑事・岩倉(石倉三郎)らが釣りの指定席にいる新堂謙介(橋爪功)にからむが馬耳東風。そこに掃除婦の上司が「また、さぼっている」と新堂を呼びに来る。今は掃除夫だが、新堂は15年前の殺人事件の公判で裁判長を務めた司法界の先達である。その殺人犯が模範囚で仮出所して挨拶に来る。

   ところがこの男が何者かに殺されてしまう。元判事のヤメ判・新堂が推理の頭を回転させ始める。続いて第2の殺人も起こり、複雑に人間関係が絡んでくる。末期がんで余命半年の患者など、事件当時の被害者家族が色々と出現する。筆者が目星をつけた通り、地元で慈善家の顔で産廃会社を経営している男が、杜撰な産廃投棄を見つけられて強請られた挙句に殺したと判明するのだが、筋は定番でも、海辺でのロケ風景が素晴らしく、見ていて楽しい。

   一杯飲み屋での男たちと新堂のやり取り、任意で同行を求められた新堂が、実はヤメ判で、石倉の田舎刑事・岩倉とやりとりしている間に、上司が新堂の前歴を知って、閉口した顔で携帯を持ってくる場の可笑しさ。なかなかの演出である。推理版、黄門様だわな。そういえば、局もTBSだ。

   橋爪はシリアスな殺人事件の筋書きの中で、ひょこひょことあちこちに出没する掃除のオッサンぶりがどことなくユーモラスで絶妙。シリーズ化されているのも納得である。(放送2016年9月5日21時~)

(黄蘭)

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