都会で繁殖するアライグマ、ハクビシン・・・通風口から天井裏に侵入!「外来生物」跋扈に打つ手なし

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   アライグマ、ハクビシンといった「外来生物」が都会で急速に生息域を広げている。東京23区内の捕獲数は2014年はハクビシンが715頭、アライグマもは41頭というからビックリだ。「クローズアップ現代+」は、世田谷区内にある一軒家の天井裏に棲みついていた親子や、電信柱の電線をまるで軽業師のように這い伝うハクビシンの映像を紹介した。

   駆除業者の西岡徹也社長は「東京23区の新宿、渋谷あたりの問い合わせも増えているんです」と話す。一戸建てやマンションの通風口から入り込む。体長1メートルはあるのにそんな小さな穴を通れるのか。ハクビシンの運動能力を研究している古谷益朗氏(埼玉県農業技術センター部長)は「わずか8センチ四方の穴でも難なく突破する」という。赤ちゃんの掌ぐらいの穴を通って天井裏を住処にするのだ。

   さらに困るのがアライグマである。図体は大きいし気性も荒い。下手に手を出すと噛まれて大けがをする危険があるほか、回虫やマダニなども人間社会に持ち込んでしまう。

ペット飼い主や輸入業者が放棄

   本来、日本にはいないはずの外来生物がどうしてこんなに増えたのか。「愛玩動物飼養管理士」でもあるタレントの山口もえはこう指摘した。「そもそもをたどると、ペットとして飼っていた人が手放したり、お金儲けになると思った輸入業者の人たちが、(儲からなくて)離してしまったという、人間が起こしてしまったことなんですよね」

   アライグマやハクビシンから我が家を守る方法はあるのか。西岡社長は「ホームセンターで売っているようなステンレス製の金網で防ぐしかありません。ただし、自分でやるのは難しいので、やはり工務店などに頼むしかないでしょうね」という。

   東京都によると、「(エサとなる食物が残る)空缶やペットボトルは洗って出す」「野菜や果物はこまめに収穫する」「庭木は早めに枝を切る」という程度の対策しかない。事実上、お手上げ状態のようだ。

見つけたら自治体に連絡。危険な素人捕獲

   松村正大キャスター「すでに家に入られてしまっている場合はどうしたらいいですか」

   国立環境研究所の五箇公一さんは「まずやってはいけないのは、自分で手を出してしまうことです。相手は野生生物ですから、噛まれたり引っかかれたりして大けがをするおそれがあります。見つけたら市役所や区役所に届け出て、捕獲をお願いするしかありません」

   山口もえ「人間と外来生物との共存は難しいのですか」

   五箇さん「共存というのは必ずしも一緒に仲良く暮らすということを意味しません。外来生物は本来の住処ではないところに無理やり連れてこられて、新しい生態系を作っているんです。そこを理解してあげて、人間と動物がそれぞれ適したところで棲む『ゾーニング』、双方がむやみに立ち入らない社会を作っていくことが大事だと思います」

*NHKクローズアップ現代+(2016年9月26日放送「あなたの家も危ない!? 都会を侵略『エイリアン』外来動物」)

ビレッジマン

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