2024年 4月 18日 (木)

「君の名は。」メガヒット3つの秘密!興行収入200億円は邦画歴代2位

   映画「君の名は。」は観客動員1500万人(2016年11月28日発表)、興行収入は「もののけ姫」を抜いて邦画としては歴代3位、間もなく2位の「ハウルの動く城」も抜いて200億円に届きそうだ。「私も驚いています」と話す新海誠監督も「私も驚いています」なんて言うメガヒットだ。

   キャスターの杉浦友紀アナ「私は2回見にいきました。ほとんどの席がまだ埋まっていて、驚きですよね」と話す。日経BPヒット総合研究所の品田英雄・上席研究員は「私もまったく予想しませんでした。日本の年間映画興行収入は2000億円から2100億円といいますから、10%を占めそうです」と驚く。新海監督は今まで一部のコアなアニメファン以外にはほとんど知られておらず、興行収入は1億3000万円が最高だった。

「圧倒的なリアル」「めまぐるしく展開するスピード感」2度見が当たり前

   映画に原作はなく、新海監督のオリジナル脚本だ。主人公は田舎の女子高生・三葉(みつは)で、東京に住む男子高校生・瀧(たき)と夢の中で出会い、男女が入れかわる。これを繰り返すうちに2人が恋におちるというストーリーである。

   やや小太りのまる顔にメガネの新海監督は「思春期の若者たちをリアルな風景とともに描きたかった」と語る。ここまでヒットした理由については、「想定を超えちゃっている」そうで、自分もわからないという。

   SNSマーケティングの専門家、物延秀さんによると、8月28日に映画が公開される以前から口コミ数が急増していた。ロックバンド「RADWIMPS」が歌う主題歌がリリース直後から若者たちにヒットした影響もありそうだ。「君に名は。」公開2週目あたりから興行収入が加速度的に増え、1か月後には口コミが若者たちの親世代にも広がった。

   人気の秘密を「クローズアップ現代+」が分析した。「圧倒的なリアルさ」「『千と千尋の神隠し』を担当した安藤雅司氏の作画」「めまぐるしく展開するスピード感」が受けているらしい。さらに探ると、日本文学伝統のモチーフも見えてきた。夢の中で会う、男女が入れかわるというのは、平安時代からあった設定だ。古今和歌集に小野小町が詠んでいた。<思いつつ 寝ればや人の見えつらむ 夢と知りせば 覚めざらまし>

   新海監督は「繰り返し語られてきたことが僕らの実感の中にあります。ここにこの物語がマッチしたのではないかというのが、ひとつ思います」

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