わけが分からない「関係者」という言葉 「関係者」はどこにいる?

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   関係者っていったい誰だよ。

   記事には必ずといっていいほど関係者の証言が出てくる。よく見かけるのは芸能人の恋愛や不祥事、番組に関する類。事情通として登場する関係者は、記事で取り上げていることに対し「以前から業界ではもっぱら付き合っているっていうのは噂が出てました」だったり「スタッフは疲労困憊っていう状態ですよ」とか、信ぴょう性を高めるために都合のいい事言ってくれる人が関係者なんじゃないだろかと思えるほど。しかも、同じ記事の中で「前述の関係者」と出現頻度も高い。

   で、実際に番組の裏側にいる身として記者から「関係者」として取材されたことはこれまで一度もない。周りにも、関係者として取材されたことがあるか何度か聞いたことがあるけれど、誰ひとりとしていなかった。ホント、誰だよ関係者って。もしこれがテレビ番組ならば証言者として、関係者張本人に出演してもらわなければ成立しないのに。モザイクかけたり音声を変えたりしてそれらしき人物が登場しないと誰の意見なのかがわからないもの。たまに関係者として発言した人物がヤラセだったと糾弾されるけれど、では紙面上の素性がわからない関係者は許されるのかしら。

「静岡県関係者」ってどういう人?

   例えば記事をザッピングすると出てくる出てくる、関係者。「製薬関係者」「議会関係者」「市場関係者」「温泉地関係者」という、少し属性がわかるものもあれば「静岡県関係者」「農業関係者」「母校関係者」ともはやナンダそれ?と驚きの肩書関係者もかなりの頻度で登場している。静岡県関係者って、静岡出身だったら関係者になれるワケ?農業関係者っていったい何をしている人?農家?それとも農協の人?母校関係者はそうなるともうお手上げ。同級生?先生?それとも守衛のおじさん?まったく顔が見えてこないのも関係者の特徴かもしれませんね。見出しとして「関係者」を使い、その後に関係者は誰なのかを明記する場合もあるけれど。関係者ってひとくくりにしちゃうのも雑な扱いのように思うのはワタシだけ!?

   それに「〇〇に詳しい関係者」だったり「番組に以前携わっていた関係者」など、若干の情報が付随している関係者だとしても、それだって本当かどうか読者はまったくわからない。ちなみに、この「〇〇に詳しい」という言い方も日本のメディアでよく使われる言い回し。でもこれって海外ではあまり使わないらしい。専門家をゲストに読んでいるのに「〇〇に詳しい▽▽大学※※教授」という紹介の仕方は見かけるけれど、よく考えて見て欲しい。そりゃ専門に研究している大学教授だったら詳しいのは当たり前じゃないか。大げさに言えば、馬から落馬状態だよ。こういったように二重で「詳しい」と称する時と、関係者と同じように「なんとなくその筋の人」と言ったときにも使える。専門に学んでいる人だったり、同業他社の人だった場合にも「○○に詳しい」でひとくくりにすることができる。なんて便利な言葉なんでしょう~! 関係者だったり詳しい人の話だったら聞く耳を持つ日本人。この表現は、あいまいを好む日本独特なものなのかもしれませんな。海外ニュースの場合は、その属性がテロップでもはっきりと出ているし、ナレーションでもどういう人なのかをちゃんと紹介しているもの。

   自分の名前や属性を明らかにされちゃったら話せないけれど、関係者という匿名性だったら、話をしてもいいよ。というコトだらけのニュースや記事だったら、ちょっとイヤだなぁ。と

   業界関係者の端くれは日々思っているワケです。

モジョっこ

モジョっこ
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