戦争は裁けるのか?苦慮する「東京裁判」11人の判事・・・資料・証言積み上げたリアリティあっぱれ!
<NHKスペシャル ドラマ 東京裁判 第1話>(NHK総合)

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   世に名高い極東国際軍事裁判、通称・東京裁判をドラマにするというとてつもない困難な作業をやった放送局に「あっぱれ」だ。但し、東京裁判に関しては国内の右翼がごたごた言っているから、このドラマに関しても後に批判続出になるかもしれないが、作り手は有無を言わせない。何故なら、現存する関係国の公文書館からの資料や生き残り関係者からの証言など、徹底的に事実にこだわって書き上げたドラマであるからだ。NHKとオランダ、カナダ共同制作。

   1946年、帝国ホテルに集まったのは戦争関係国11人の判事たち。オーストラリアのウェッブ裁判長(ハリウッド俳優のジョナサン・ハイド)のもと、判事たちの「戦争犯罪」に対する考え方の違いなどで、議論が紛糾してゆく序章がこの第1回である。判事たちの私的な文書までも徹底的に材料にしていると解説にある。

   筆者でさえ小耳にはさんだ記憶のある、戦争犯罪人への刑に1人だけ反対したインドの裁判官が、遅れて到着するところまでが描かれたが、それぞれの国の出身の俳優たちを使っていることで、まるでドキュメントのようなリアリティがある。

   ナチスドイツのニュルンベルク裁判を参考にしたと言われる「平和に対する罪」を弁護側は事後法として否定するが、裁判官同士でも意見が鋭く対立して、早期判決は長引き、結局、2年後までかかるのであった。4夜連続の続編が楽しみになった。ナレーションの草笛光子の落ち着いた声が心地よい。(放送2016年12月12日22時25分~)

(黄蘭)

採点:1.5
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