同意なしに受精卵移植で出産した妻とクリニックを「父親」が訴え

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   夫婦が別居している間に、妻が夫の同意なしに凍結受精卵の移植を受け出産し、夫が精神的な損害を受けたとして妻らを訴えた。夫婦はその後離婚しているが、夫は「親子関係」も拒否している。不妊治療の進歩で体外受精が増える傾向にあるが、この分野の法体系は整っておらず、裁判所も難しい判断を迫られそうだ。

   訴えているのは奈良県の外国籍の男性(45)。今は離婚した元妻との同意の元に2011年に体外受精で子供をもうけた。その後13年に夫婦は別居。妻は「第2子がほしい」と言ったが、夫は「復縁の可能性なし」と拒否。しかし妻は夫の同意のないまま、凍結受精卵の移植を受けて15年に第2子を出産した。その後夫婦は離婚した。

   夫は、家庭裁判所に「同意のない妊娠・出産」だと、親子関係が存在しないことを訴えた。また地裁には、「知らぬ間に父親になった」精神的な損害などで、元妻とクリニックに2000万円の賠償を求めている。

   問題の凍結受精卵は、第1子の移植に使われた残りで、本来期限が来ると廃棄されるはずのものを、妻が保管の継続・支払いを続けていた。夫は廃棄されたものと思っていた。一方移植を行ったクリニックも、移植のつど得なければならない夫の同意を求めていなかった。

   この「同意」については、公的な定めはなく、日本産婦人科学会の倫理規定として、「夫婦の同意」が求められている。今回のケースでは、妻が夫の意に反して移植を進め、クリニックは妻の意向を受けて、夫も同意していると受け取っていたということのようだ。クリニックは不備を認めているという。

   体外受精による出生は年々増えており、累計で約43万人。2014年は47322人で、この年の出生数からすると、21人に1人が体外受精児(日本産婦人科学会)となる。小学校なら、クラスに1人はいる計算になる。

   近藤春菜「法律的にはかなり難しいことに?」

   菊地幸夫(弁護士)「法的には、結婚期間中の妊娠は夫の子となる。今回は(凍結受精卵で)生物学的にも親子関係が認められる。鍵は『同意』だが、親子関係で決定打になるかどうかはわからない。望まない妊娠は沢山あるから。裁判所は非常に難しい判断を迫られることになる」

   西村綾子(リポーター)「受精卵をどう扱うかも、法的には規定がない」

   春菜「ルールを作らないといけない」

   菊池「ただ、中身をどうするかは難しい」

   山本由樹(編集者)「子供への視点が欠けてるなと思う。大人のエゴで子供を作るなと言いたい」

   西村「訴えている男性も、そういう子供が今後できないようにという気持ちがある」

文   ヤンヤン
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