2024年 4月 25日 (木)

アニメ「この世界の片隅に」異例の大ヒット 時代を超える平和への祈り

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「語り部」にも影響与える

   映画はまた、原爆の記憶の風化に直面する広島の「語り部」たちへのインパクトにもなった。原爆資料館の体験伝承者渡辺公友さんは、「『片隅』の臨場感が心にしみる。世代を超える可能性を示してくれた」という。

   被爆二世で、原爆ドキュメンタリー上映を続けてきた友川千寿美さんは、生の記録が敬遠される事態に直面していた。「片隅」を見て、「(戦争、平和、原爆の)直接の記録は逆効果もあるのか。こういう伝え方もあるんだな」と感じているという。

   大林さんは、「終わらない映画。70年80年語り続けて、古典になってほしい」といった。ちょっと待って。私(筆者=ヤンヤン)は、小学2年生で終戦を迎え、空襲も体験した世代だ。ひとつ違和感があった。賞賛の声が異口同音に言う、「今の時代と同じなんだ」という言葉だ。「では、違うと思ってたの?」と聞きたくなる。それほどまでに、戦争は遠いものなの?   と。

   ある意味、愕然とする。原爆の記録映画は敬遠しながら、フィクションに共感して、新たな古典になってほしい?   「違うよ」と言っても通じないのだろう。だとしたら、仕方がない。安倍晋三氏にこの映画を見てもらうとするか。彼もれっきとした戦後生まれである。

ヤンヤン

クローズアップ現代+(1月12日放送 「"この世界の片隅に"時代を超える平和への祈り」)

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