2018年 7月 19日 (木)

<火曜ドラマ「カルテット」(TBS系)>
今期イチオシ、演技派4人が綾なす珠玉のドラマ 料理、音楽、小道具も抜かりなし

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   1月スタートの新ドラマを一通り見終わったところで、今期、一番のおススメは「カルテット」だ。<全員片思い、全員嘘つき。30代男女4人のひと冬の共同生活......本音と秘密が錯綜する新感覚ラブコメディ>というように、どこか懐かしく、どこか新しい不思議な色合いのドラマになっている。

   脚本は「Moter」「最高の離婚」の坂元祐二。漫画原作ドラマが幅を利かせる時代にあえてのオリジナルドラマで勝負に出た。坂元祐二の脚本は万人受けを狙わず、刺さる人に刺さればいいという感じ。つまり、視聴者を選ぶドラマなのだ。

   舞台は軽井沢。偶然出会った4人が、弦楽四重奏(カルテット)を組むことになり、軽井沢の別荘で共同生活をするというストーリー。この4人を演じるのが、松たか子、満島ひかり、松田龍平、高橋一生という演技派で知られる面々。ドラマ好きには堪らない布陣、まさに夢の共演だ。

   ちょっとした台詞の間合いや強弱、目線の動きや仕草が巧い。坂元祐二の書く台詞も独特でユニークだが、それを4人の俳優が見事に自分たちのものにし、表現するさすが。職人たちの創るドラマという感じで、見応え充分だ。

偶然ではなかった4人の出会い

   偶然カラオケボックスで出会ったように見えた4人だったが、第1話では、満島演じる世吹すずめは、松たか子演じる巻真紀を監視するために近づいたことが明らかになり、さらに第2話では、松田演じる別府司も、学生時代、松を見掛けて以来、片思いして、カラオケボックスでの出会いは偶然ではなかったと告白。そうなると、高橋演じる家森諭高はどうなのか、気になるところ。

   さらに、松が夫を殺したのでは? というサスペンスも絡み、複雑な恋愛もあり、人間ドラマの要素もあり、あれこれ詰め込まれているので、この先の展開がどうなるのか、気になってしょうがない。

レシピ本が欲しくなる料理の数々

   もうひとつ、お楽しみは「食」。このドラマは食事シーンが多く、第1話の「からあげにレモン」や、第2話の「ブイヤベースを食べながら餃子の話をしないで」など、そこでのあるある会話も楽しい。この料理がまた実に美味しそうで、レシピ本が出れば間違いなく買いたいと思わせるもの。それもそのはず、料理監修はあの飯島奈美。テレビドラマ「深夜食堂」や「ごちそうさん」、映画「かもめ食堂」でおなじみのフードコーディネーターが手掛けている。そういうところも抜かりない。

   さらに、第1話の「つめつめみかんゼリー」や、第2話の「ラブラブストロベリー」と「ロックンロールナッツ」のカップアイスなど、実在しない(?)食べ物が出てきて、これは本当に売っているの? とつい気になってしまう。食べ物ではないがドラマに出て来た。

   「高級ティッシュ紫式部や」、DVD「人魚VS半魚人」も実際にはないもので、そんな遊びごころも楽しい。

題名に恥じない充実した音楽

   音楽も見どころのひとつで、第1話「ドラゴンクエスト組曲」、第2話「アヴェマリア」からの「White Love」(SPEED)もよかった。特に、第2話はストーリーとリンクしていたので、感動の場面にもなっていたし。

   そして、エンディング。椎名林檎の「おとなの掟」をカルテットの4人が披露する。ユニット名は劇中カルテットと同じ「Doughnuts Hole」。松の歌唱力は折り紙つきだが、満島もさすが元アイドル「Folder5」だけあって負けてはいない。男性陣2人も魅力的。色気たっぷりの映像も含め、このエンディング見逃せない。前クールの「逃げ恥」ダンス同様、このエンディングも話題になること間違いなし。

   職人たちが作る良質なオトナのドラマ。ご賞味あれ!(火曜よる10時~)

くろうさぎ

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