大御所にして一生懸命、超まじめ 最後の舞台作りに密着
〈プロフェッショナル・仕事の流儀 脚本家・倉本聰〉(NHK総合)

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   倉本聰がNHKのプロデューサーだかディレクターだか、大河ドラマのスタッフと大喧嘩して脚本執筆を降りちゃったのは、当時話題になったが、このドキュメントを見ると、相当なショックで、いきなり飛行機に乗って北海道へ行っちゃったらしい。激情家なのだ。
   後に富良野に定住し、そこで後輩を育て、大ヒットドラマ「北の国から」を書き、齢(よわい)82歳になった。視界に入らぬことという条件付きで原稿用紙に脚本を書いている場面を撮らせる。今時パソコンでなくアナログな原稿用紙と手書きの所が彼らしい。
   「これが最後」という舞台「走る」の脚本書きとその演出をやっている姿が続く。ニッポン放送の社員をやりながら、ペンネームの倉本聰を使ってドラマを書きまくり、睡眠時間が2時間だったという逸話を以前に聞いたことがある。倉本の演出は彼の超真面目で、とことん表現の神髄を追求する性格がよく出ていて、いい加減を許さない。大御所なのにどこか一所懸命で可愛らしい。
   だが、82歳で、まだヘビースモーカーをやっていてコーヒーも好き、よくガンにならないものだ。そういえば彼はまだまだ好奇心旺盛にして、己の寿命などには無頓着と見える。プロフェッショナルの物書きとして、自己の死生観を語ってもらいたがったが、それはなかった。若い団員や俳優たちと仕事をしていると、彼らの精気をもらえるのか。それが倉本の「仕事の流儀」なのだろうか。(放送2017年2月6日22時25分~)

(黄蘭)

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