2024年 3月 29日 (金)

広がる「公立小移民」私立中受験に有利な小学校に引っ越し!東京・文京区「3S1K」の異常

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   私立中学への進学率が50%を超え、受験に有利な公立小学校に入学させるために引っ越す「公立小移民」が広がっている。しかし、たとえば東京都内にはに公立小学校は1300校近くある。私立中受験に有利な学校をどう選ぶのか。

   インターネットには学力や私立中学の受験率の高さ、学校と保護者の関係などの情報が溢れている。不動産コンサルティング会社が国勢調査や平均世帯年収などをもとに推定した学区ごとの公立小ランキングもある。作成した会社によると、「年収が高い親ほど学歴が高く教育熱心で、反響は予想外に高く、小学校はもう選ぶ時代だと思います」

   「クローズアップ現代+」が東京でも教育熱の高い文京区の不動産業者を訪れた。賃貸物件のチラシ広告にはこんな文言があった。「春日駅徒歩3分9.0万円★人気≪誠之小学校区域≫」「茗荷谷駅徒歩5分22.5万円★希少!≪窪町小学校区域内≫」。男性社員は「誠之小、昭和小、千駄木小、窪町小の頭文字をとって『3S1K』と皆さんおっしゃっているんです。そこへ入学させたいというお客様は結構いらっしゃる」と話す。

尾木直樹「同じような家庭・親の子どもばかり集まるマイナス大きい」

   小郷知子キャスター「評判の良い公立小へ入れるため引っ越しているんですね。過熱する受験競争をどう思いますか」

   ゲストの鈴木おさむ氏(放送作家)は「共稼ぎだとか、生活スタイルとか、安全とかの情報を聞くと、公立小を選ぶ時代になっているわけで、僕はそれでいいと思います。ただ、受験のためにというのはどうなんだろうなあ」と話す。

   教育評論家の尾木直樹(教育評論家)「教員の立場から言えば、問題は均質な子どもばかりが集まってくるところでしょうね。良い学校と言われるところは、親の考えも同じだし年収も似てくる。一般的には、同じくらいの子どもを集めれば授業もやりやすいし、ケンカも起きにく。しかし、小学校の6年間は多様な子供たちがぶつかり合い、気持ちを刺激しあっていく時期なんです」

   国立大学の教育学部には、教師志望の学生の実習のために付属の幼稚園、小中学校があるが、周辺への引っ越しは以前からあった。入学時に初めて顔を合わせる子供ばかりで、小さいときから近所で一緒に育ったような幼馴染はいない。やはり不自然だ。

モンブラン

クローズアップ現代+(2017年2月15日放送<「稼げる大人」になる!? 過熱する受験競争>)
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