2019年 7月 21日 (日)

審議会トップ「覆い隠されたこと気付けなかった」 森友学園「認可適当」、事務局「言いなり」だったのか

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   国有地が超格安で学校法人「森友学園」に売られていた問題は、籠池泰典理事長が小学校の開設認可申請を取り下げたものの、なお多くの不可解な問題が残る。3月12日(2017年)に行われたNHKの世論調査では80%国有地安値売却に「納得できない」と答えた。NHKは20人以上に取材して、新たな証言を得て実態を浮き彫りにしたという。

   大阪府私学審議会の梶田叡一会長は、森友学園が認可申請した3年前から審議会のトップを務めてきた。「何かほかにやれなかったのか。覆い隠されていたことを最初の段階で見抜けなかった、気づけなかった」と、後悔をにじませた。

   審議は最初から異例ずくめだった。委員の一人は「当初から財務基盤が弱いとの声があがっていた」と話す。「学校の永続性を担保するために運営計画がしっかりできていなきゃいけないのに」というのだ。議事録には「積立金が少ない」「借入金はどうなっています?」「これで永続性が本当に担保できるのか」といった委員の発言があり、異様さが際立つ。

   大阪府の担当者は「専門の職員がチェックしたうえで適切と判断させていただきました」と答えていた。委員たちは信用するしかなかったというが、事務局の言いなりでは審議会の価値はないというものだ。

通常なら土地を持っていないと認可されない

   もう一つの問題は、土地が確保されていなかったこと。小学校の認可には原則として土地を持つことが必要だ。ところが、資料には森友学園は国と借地契約を締結する予定と書かれていた。まだ認可されてもいない小学校に向けて、認可の審査と土地の取得がそれぞれに事務方同士の話し合いだけで進められていたことになる。ますます審議会の存在が形ばかりとなる。行政がなぜか、森友学園に異例の優遇をしていたこともわかる。

   梶田審議会長は「国が賃貸契約するという確約だったと思いますね。例のない話です」と振り返った。認可はいったん保留されたが、翌月の臨時審議会で財務状況の安定を条件に「認可適当」の答申が出た。梶田会長は「国でも地方でも、行政に大きな力がどこかから働いて、住民の公平公正な幸せにおかしいことがないわけではない」と核心に触れた。問題はもはやエセ教育者の去就よりも、その利権に応じて教育に介在しようとする政治の方なのだ。

   国と森友学園の交渉記録が廃棄されたというのも不可解だ。財務省は詳細な面会記録は残っていないとしている。

   問題の近畿財務局に数年前まで在籍したOBは「在勤40年間の大半を国有地の鑑定や売買で過ごしてきたが、記録をすぐに廃棄することはなかった」と証言する。相手の希望、こちら(財務局)の対応を「じいちゃんばあちゃんの要望まできちんと書いて紙あるいは記録で残すのが文化です」という。複数のOBがパソコンなどに残っている可能性を語った。もっと調べないと。情報隠しを許しておけば、政府・行政が勝手のやり放題になる。

   建設用地の地下から見つかったというゴミにも疑問の声があった。森友学園は想定外の木材や生活ゴミがあったと主張し、国が8億円の値引き額を算出した。しかし、国が国会に提出した資料を見た埼玉県の処理業者は「これでは何の信用性もない」とズバリ言う。算出調査には地面を掘り、深さを示すスケールをあてながら写真を撮る。国が出したのはゴミと決めつけた地面の写真だけで「掘ったという根拠がない」のだ。

   キャスターの鎌倉千秋「森友学園の望む形で、ことが進んだように見えますね」。

   西川敏記者は「まず開校ありきとも思える形で国と大阪府が手続きを進めてきた」と指摘する。幼稚園しか経営していない森友学園が借金で小学校の開設を申請できたのは、大阪府が規制緩和したのがきっかけだった。

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