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朴槿恵前大統領を逮捕!前髪下ろし囚人服で拘置所独房へ

   韓国の朴槿恵前大統領がきょう31日(2017年3月)午前3時すぎ、収賄や機密漏洩の容疑で逮捕された。逮捕状を出すかどうかでソウル中央地裁で9時間に及ぶ尋問を受けていたが、今後は「ソウル拘置所に移送され、本格的な取り調べを受けることになります」(司会の羽鳥慎一)という。

   朴前大統領はいつもはそろえている前髪をおろした姿で拘置所に向かった。拘置所では胸に番号をつけた囚人服を着せられ、独房に入る。

ソウル地裁「証拠隠滅の恐れあり」

   韓国の法制度に詳しい高初穂弁護士によると、地裁が逮捕を認めたのは、世論の声やすでに逮捕された関係者との公平性、さらに証拠隠滅の恐れを考慮したためという。

   野村修也(中央大法科大学院教授)「韓国の司法は民意を気にします。重要なのは証拠隠滅の恐れが認められるかどうかでした」

   この場合の証拠隠滅とは、犯行をごまかすために関係者と口裏を合わせることを指す。韓国で大統領の権限は強く、周囲は虎の威を借りてカネもうけをしたり強権を発動したりするという。そうさせないための監督権も大統領には求められる。韓国では過去に大統領2人が無期懲役や高額の罰金刑(その後恩赦)に処せられたが、本人の容疑だけではなく、周囲の違法行為を止め得られなかった責任も問われた。

政権末期になると引きずりおろし

   吉永みち子(エッセイスト)「(法律よりも世論で逮捕というのは)韓国が民主化できないことの現れですよね。おカネと一族の関係に不透明な部分があります」

   青木理(ジャーナリスト)「過去の大統領2人の逮捕は政敵による非常に政治的なものだったが、今回は世論の影響が強く、それに引っ張られた面があります。大統領任期は1期5年ですが、末期になると悪事追及の雰囲気が出る。選挙、政治システムを変えて行くことが必要です」

   羽鳥「構造的な問題ですかね」

   大統領選挙は5月に行われる。