昭和30年代のパリの恋を再現 美しい松嶋菜々子のデザイナー独演会
〈山崎豊子ドラマスペシャル 女の勲章 第2夜〉(フジテレビ)

印刷

   有名な山崎豊子の出世作。船場のイトハンとして育った大庭式子(松嶋菜々子)が、服飾学院の学院長兼有名デザイナーとして成功するが、理事として関わってきた東大卒の美男子で、女たらしの八代銀四郎(玉木宏)との男女関係に悩む。弟子の倫子(ミムラ)、かつ美(相武紗季)、冨枝(木南晴夏)の3人も銀四郎の手にかかっている。そこに現れたフランス文学の大学教授、白石庸介(長塚京三)の知性溢れる物静かな紳士ぶりに式子は初めての恋をする。
   第2夜の白眉はフランスのトップデザイナー・ランビエールと提携するためにパリへ赴いた式子が、たまたま学会でパリにいた白石と愛をはぐくむ数々のロケシーンである。昭和30年のパリでなければならないが、幸いなことにパリの街の外観は300年も変わらない建物もある。だから、白石と式子のデートシーンも、現在の旅行者などを人払いすれば、たちどころに30年代として使えるのだ。
   嫉妬に狂ってパリまで式子を追ってきた銀四郎のせいで、折角、妻を亡くして10年の白石の気持ちが式子に傾きかけたのに、水が入って壊れてしまう。ランビエール=大庭式子の東京コレクションも大成功し、大阪に帰ってまたショウを始める直前、白石に去られた式子は絶望のあまり、裁ちバサミを喉にたてて自ら死んだ。すらりと美しい松嶋菜々子の一世一代のデザイナー独演会だ。原作がしっかりしているので、時代ものでも古さや違和感がなかった。
(放送2017年4月16日21時~)

(黄蘭)

採点:1
  • コメント・口コミ
  • Facebook
  • twitter

このエントリーはコメント・口コミ受付を終了しました。

注目情報PR
追悼
シニアの健康ライフ
Slownetからのおすすめ記事(提携)

お知らせ

電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中