「細胞薬」で脳がよみがえった!再生医療で世界リードする日本・・・脳梗塞患者に著しい効果

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   脳を再生する『細胞薬』が注目されている。アメリカ・カリフォルニアの再生医療ベンチャーが慢性期の脳梗塞患者18人に投与したところ、運動・言語機能の回復に著しい効果が見られた。30代の女性は麻痺してまったく動かなかったいた右手が上がるようになり、「うまく話せるようにもなった」と笑顔で話す。

   細胞薬は人の細胞を培養して作る。脳の損傷部分に直接投与するとさまざまな組織に変化する幹細胞が活性化し、新たな細胞を作り出して細胞のネットワークを強化すると考えられている。幹細胞はこれまでわかっているだけで3つある。iPS細胞、ES細胞、そして細胞薬が属する間葉系幹細胞だ。骨髄などから作るため免疫拒絶も少なく、実用化に最も近いとされている。

パーキンソン病やアルツハイマーも改善

   日本は再生医療研究で世界をリードしている。網膜細胞、心筋細胞などの研究成果の特許出願数はアメリカに次いで2位だ。ところが、薬としての実用化となると、EUの20件、韓国の13件、アメリカの9件に対して、日本はたった1件しかない。薬の承認基準が厳格で時間がかかったためである。日本の特許が海外で先に実用化されることもあり、「研究一流、実用二流」といわれる。

   こうした出遅れに対処するため、政府は2014年に新薬承認制度を改めた。治験で安全性と有効性を入念に調べる従来のやり方を変え、治験で安全性が確認されれば即承認とした。いわば「仮免許」で、薬を販売しながら有効性を確かめる。これで開発の期間・コストは従来の2分の1から3分の1と「世界一有利」になった。

   あるベンチャー企業は遺伝子を用いた細胞薬を作っている。脳に細胞の正常な活動を助ける遺伝子を導入して、パーキンソン病やアルツハイマーの病態の改善を目指す。手足の震えが止まらなかった60代の女性は症状が治まった。これで認知症への応用の道筋も見えてきたという。

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