2024年 4月 20日 (土)

<貴族探偵>(フジテレビ系)
不思議な世界に身を委ねてみたら...ツッコミながら楽しむ

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   月9ドラマ30周年記念作品。

   嵐の中で、もっとも貴族に遠そうな相葉雅紀がよりによって「貴族探偵」とは......。多くの視聴者がそう思ったに違いない。嵐で貴族が似合いそうなのは松潤くらいか。GACKTやミッチーのように、しっかりとしたキャラづくりをしなければ貴族という言葉に負けてしまうのに、相葉はどこまでもナチュラル。だから余計に違和感をもってしまう。「アバンチュール」なんて言葉がまったく似合わないから。2015年4月期の月9「ようこそ、わが家へ」と同じスタッフらしいが、だったら相葉の力量はわかっているはずなのに、なぜ、貴族をやらせたのか、と思う。

   もっとも、そんな違和感も最初のうちだけ。回を増せば次第に馴染むだろうと思って2話、3話と見てくると、あら不思議、本当に違和感は薄れてきた。貴族の出番がどんどん少なくなっているような気もするが、そもそも、主人公が推理をせずに謎を解くのがこのドラマの特徴で、「推理などという雑事は、使用人に任せておけばいいんですよ」と言うくらいなのだから、それで問題なし。あとは、滝藤賢一演じる運転手・佐藤、中山美穂演じるメイド・田中、松重豊演じる執事・山本に頑張って貰えばいいこと。事件の真相を暴く再現VTRの映像なども含め、ベテラン3人が活躍することで、俄然、見やすくなってきた。初回を見て、もういいやと思った人も、騙されたと思ってもう1度トライして欲しい。

随所に遊び心が

   貴族のライバルでもあり、毎回、間違った推理をして、貴族にやり込められる女探偵・高徳愛香を武井咲が、彼女と行動を共にする鼻形雷雨刑事を生瀬勝久が演じる。"謎"役で仲間由紀江が出演するというので、何の役なのかと思ったら、愛香がなにかと頼りにするスマホの音声案内アプリ「ギリ」の声だった、などというように、随所に遊び心のある洒落たドラマになっている。なので、相葉が貴族なんて似合わないから駄目、などと目くじら立てずに、すっかり身を委ね、この不思議な世界観を楽しむほうが得策では?

   ドラマの終わりにテロップが出てきて、よく見てみたら、「このドラマはフィクションです。ありえないことがいっぱいのファンタジードラマですので、適度にツッコミながらお楽しみください」とあった。つまりはそういうこと。

   1話完結なので、回ごとにゲストも替わり、それも楽しみの1つだろう。5月1日の回は橋本環奈だった。

   主題歌は嵐が担当。28日放送の「ミュージック・ステーション」に出演した際、嵐は主題歌「I'll be there」を披露していた。他局のドラマの主題歌を、まだ放送中に関わらず歌うなど珍しいことだ。よっぽど焦っているのか、と思ってしまう。ちなみに、タイトルバックの映像と、この主題歌はマッチしていて、なかなかカッコイイ。

(月曜よる9時~)

くろうさぎ

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