生みの親と育ての親の間で揺れる少年...沢尻エリカが「母親」好演 〈母になる 第1回~第5回〉(日本テレビ)

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   記者会見で「別にィ」と仏頂面で答えて顰蹙を買い、しばらくテレビ出演を干された過去のある沢尻エリカが、13歳の男の子の母親になるとは、時の流れの速さに驚く。相変わらず演技がうまい。

   3歳の息子をちょっとした隙に誘拐された柏崎結衣(沢尻エリカ)は、引きこもった夫・陽一(藤木直人)とも別れて1人で必死に生きていた。そこへ、施設から13歳になった息子の広(こう)の存在を知らされて、同居を始めるがうまくゆかない。誘拐され捨てられた広を死の寸前で助けて7年間、ママと呼ばせて育てた門倉麻子(小池栄子)は壮絶な過去のある女だが、広にとっては大好きなママであり、生みの親の結衣とはなじめない原因となっている。

   この不確定で家族崩壊多発の世の中に、あるいは起こるかもしれないストーリーだ。思春期の少年が、ある時、突然、本当の「お母さんだよ」と会わされてもスムーズに打ち解けられないのは当然で、母親側と少年側の、努力だけではどうしようもない「ぎごちなさ」が見る者の胸を打つ。単純な勧善懲悪ではない、人間の胸の奥深くに存在する「情」と「理性」のせめぎあいをドラマ化するのは至難の業だが、児童福祉司の木野愁平(中島裕翔)を善意の緩衝地帯として、今のところ破綻はない物語になっている。

   沢尻と少年役の道枝駿佑とが目と口元の似ている者同士で、いい子を見つけたと感心。藤木直人は相変わらず口元が締まらないが。

   (放送2017年5月10日22時~)

(黄蘭)

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