福島のお米が売れな~い!安全なのに流通業者が「ノー」銘柄米も牛・豚飼料

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   福島でも田植えの季節を迎えたが、産地名を隠さなければ産米が売れない状態が続いている。東京電力福島第一原発の事故で生産地が放射線に汚染され、いまだに流通や消費者の不安が払しょくされないのだ。

   原発事故の翌年(2012年)から全量全袋検査が実施され、「国際的な安全基準である米1キロあたり100ベクレルを下回り、福島産コメの99.9%はND(not detected)、つまり検査機では検出できないほど完全な状態」(鎌倉千秋キャスター)であるにもかかわらず、福島県浜通り産のコシヒカリの価格は全国平均を2割も安値で取り引きされている。

「福島産」隠して業務用で取り引き

   米作農家の大友伸夫さんは肥料や栽培法を工夫し、できた米のすべてを直接、消費者に販売してきた。しかし、原発事故で顧客の2割を失い、販売価格も下げざるを得なくなった。「天のつぶ」は福島県農業総合センターが開発した自慢の銘柄米だが、いまや食用としてではなく、牛や豚の飼料用として栽培しようとしている農家もある。「米作り農家としてはやりがいがないし、もったいないけどやむを得ない」という。

   福島産の米の3割は県内で消費され、7割が全国の小売業者に出荷されている。家庭向けの販売は原発事故前の5分の1に減少したままだが、レストラン、スーパー、コンビニのおにぎり、弁当に使用される業務用米の引き合いは増えている。業務用米は産地を表示する必要がないからだ。食品表示法では、単一原料米は産県名を表示する必要があるが、ブレンド米は「国産米」と表示すればいいことになっている。他県産のコメを混ぜ合わせてブレンド米にすれば、福島の名前を出さないですむというわけだ。

消費者は安全と認識してるのに・・・

   武田真一キャスター「安全とわかっていながら、なぜこうなるのでしょうかね」

   東京大大学院の関谷直也・特任教授はこう指摘した。「消費者の中で(福島産米を)拒否しているのは2割程度しかいないに、流通業者の中に『多くの人たちがまだ不安に思っているのでは』という認識のズレがあるんです。風評にこだわっているのは流通段階です。検査がきちんと行われ、安全が確認されていることを流通現場に徹底的に理解させことが重要です」

   米だけでなく、蕎麦や野菜なども流通量は減ったままなのだろう。海外の輸入禁止もある。政府は福島安全キャンペーンにさらに積極的に取り組むべきだ。

クローズアップ現代+(2017年5月24日放送「安全なのに売れない~福島"風評被害"はいま~」)

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