2024年 4月 23日 (火)

23万人が「静かな時限爆弾」アスベスト吸い込んだ恐れあり! NHKが独自に全国公営住宅を調査

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

政府は無策

   こんな危なっかしい状態に、政府はどう対処しているのか。

   NHKの取材に、国交省は「対策はとっているが、被害の専門知識はない」、厚労省と環境省は「住宅内は対象外」と答えたそうだ。わが省庁は管轄外ということだろうが、国民の命を守るのが彼らの管轄ではないのか。

   鎌倉アナ「国の対策といってもアスベストの除去が重点で、それ以前の被害をどうとらえているのか、明確ではありません」

   名取医師も「もう少し積極的な回答があるとよかった」という。国の対応遅れは、現に作動している「静かな時限爆弾」の前で発火装置を切ろうともしないようなものだ。

   アスベストを吸い込んだ心配のある人は、早めにNPOや被害者団体のホームページなどを確認する必要がある。

   神奈川県藤沢市の赤堀葉子さんは、12年前に長男が通っていた幼稚園でアスベストが見つかり、悩む日が続いたという。同じ立場の人たちと市に対応を求めた結果、専門家検証チームがつくられ、長男のリスクを数値化すると100万人に1人の確率とわかった。赤堀さんは「数字を見て冷静になれました」。いま高校生の長男は「絶対に忘れてはいけない。将来どうなるかを考えていきます」と話した。

   鎌倉アナは「全員が発症するわけではないが、リスクを正しくつかむことが被害を減らします」と呼びかけた。名取医師は「被害者がさらにわかれば、研究も進んで、行政も動きます」と強調する。

   武田キャスターは最後に「NHKの調査は公営住宅だけで全容はまだつかめていません」と重ねて述べた。それぐらい広範囲で深刻な問題なのに、国はどうしようもないぐらい無策だ。

あっちゃん

クローズアップ現代+(2017年6月12日放送「"新たな"アスベスト被害 ~調査報告・公営住宅2万戸超~」

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中