「商業アーティスト」のプロのすごい仕事ぶり 楽曲提供と振付の裏側さらけ出しまくり!
〈関ジャム 完全燃SHOW〉

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   作り手側から配給されるものづくりドキュメントは、頑張りや感動の押し売りになりがちだ。だからこそ、あえて言わせてもらう。いやぁ、巧い。バラエティとしてちゃんと面白い。熱すぎない、俺たち最高すぎない。工場見学的な裏側コンテンツとしても楽しめる。でもしっかり宣伝になっている。なんていうか、バランス感覚が絶妙なんだなぁ。

   ジャニーズとアーティストの共演、バラエティパートの後にライブシーンというのか、スマスマしかり、堂本兄弟しかり、十八番の形。だからこそ、個別のコンセプトはしっかり変えてきている。関ジャムのバラエティパートは、関ジャニがアーティストを招いて、ミュージックシーンやらアイドルの裏側を解説してもらう作り。普段はお笑いノリのメンバーが、スタジオではVTRをきっちり拾ってコメントする。アイドルなのにバラエティでこんなにくだける俺たちをアピールするのではなく、ちゃんとひな壇の仕事をするあたり、うぅむ、できる。

   そして、「裏側の解説」の納得感こそ、この番組の肝。ゲスト中心のVTRでも、スタジオできっちり盛り上げる。職人技を紹介するだけでは場が持ちづらいから、タレントの仕事体験と絡ませてVTRに仕立てる仕事紹介VTRがメジャーな中、コンテンツだけで「へぇ」と言わせるところが憎い。

   今回のテーマは、「人気プロデューサーによってアイドルソングができるまで」。音楽プロデューサー・蔦屋好位置が関ジャニ∞からのオファーを受けて、アルバムの中の一曲を仕上げるまでを時系列で紹介する。実際のオーダーから納品までの流れをより詳細に伝えるため、業務メールは晒すわ、ブラッシュアップ作業工程はVTRで出しちゃうわ、もう、ものづくりの裏側さらけ出しまくり。これにお金のやりとりやら、しがらみもろもろが付いて、やっと一曲。いやぁ、アイドル稼業も大変だわ。

   こういうイメージ、制約、とオーダーを聞いたら即作品に落とし込めるアーティストっぷりも堪能できるし、何より良かったのは、出てくるプロフェッショナルたちの「商業アーティスト」としての顔。蔦屋が楽曲デモを、歌詞担当の石渡に渡す際の業務メールには、今の関ジャニの立ち位置、キャリアの中のこのアルバムの位置付け、それを踏まえてメッセージ性をどう持たせるか、またリリース後はエンドユーザの間でどう受け取られる曲にしたいかなど、注文がぎっちり。それも非常にわかりやすく、ロジカル。俺の感性を爆発させるからお前ら付いてこい!なんて無茶は言わない。アーティストだけど、マーケッターでもある。曲書いて、仮歌入れて、編曲して、なんでもできる上にトレンド読みまで......ジェネラリストでスペシャリストって、最強か!

   そして、そのプロフェッショナルっぷりは、振付師のユニット・振付稼業air:manも同じ。演者にイメージを持ってもらうためのサンプルビデオをしっかり「納品」。演者の歌いやすさやライブ受けなどを考え、その場で細かな修正オーダーを受けては振りを変えていく。丁寧に、物腰柔らかに、求められたピースをきちっとはめてくる。売れること、受け入れられること、を目的に、感性と理性をきちんと両立させられてこそ商業アーティスト、と大納得。

   番組最後には、共同作業の成果物として、関ジャニが新曲「DONAI」を披露。これがあーなってこうなるのね!と納得とともに、計算され尽くした「作品」に見入ってしまう。成果物に命を吹き込む触媒・アイドルの凄さもひとしおだ。がっつりアルバムの宣伝になってるんだけど、ちゃんと見応えあり。うーん、いい仕事してますねぇ

(テレビ朝日系、日曜よる11時10分~)

(ばんぶぅ)

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