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PKO日報問題で追い詰められた稲田防衛相 自民党内には週内に辞任の見方も

   稲田朋美防衛相の去就が注目されている。番組ゲストの有馬晴海氏(政治評論家)が「永田町では週内にも辞任があり得るという声が出てきた」という。

   南スーダンのPKO(国連平和維持活動)に派遣されていた陸上自衛隊部隊が作成した日報を「廃棄した」とされる問題。その後、陸自内で日報の存在が確認され、非公開とするかどうか対応を協議した省内の幹部会議に、稲田防衛相も出席していたことが分かった。

   会議では最終的に非公開と決まり、稲田防衛相も認識していたとされている。しかし稲田防衛相は報道陣に「打ち合わせは事実ですが、陸自内に(日報の)データが残っていたという報告があったという認識は私にはありません」と関与を否定している。

   しかし、有馬氏は「稲田さんがもし(報告が)なかったと言って、後であったとなると大変なことになる。『認識がなかった』と完全否定でなく、あったかもしれないと匂わせたことは、あった可能性がある」と見る

   しかも20日(2017年7月)付の新聞報道では、この幹部会の数日前にも陸自側から稲田防衛相に日報の存在が報告されていた、という複数の政府関係者の証言があることも分かった。

内閣改造まで持たないかも

   すでに自民党内では「何をやってもあの人は叩かれる。内閣改造まで頑張るつもりだろうが、時間の問題だ」と突き放した見方が広がっている。有馬氏も「来週に安倍首相が出席して閉会中審査がある。当然、この問題が出てくる。党内では、週内にも稲田さんの辞任はあり得るとみられている」という。

   以前から噴出していた疑問だが、司会の国分太一が「重要ポストに稲田さんを起用した理由って何なんですかね?」と改めて問うた。

   自民党の村上誠一郎衆院議員は「安倍内閣は『お友達』『イエスマン』『同じ思想』の3パターン」で成り立っていると批判しているが、有馬氏によると、稲田防衛相はこのうち「同じ思想」のパターンに入るという。

   では、次の防衛相は誰が適任か? 有馬氏は「いちばん防衛の知識が豊富な石破茂さんに踏み切ればいいんですが、そのあたりが非常に難しい。この国の将来のために、どの人材をどの部署に担当してもらうかが本来の内閣の使命だと思うんですが、そのあたりが...」と言葉を濁した。